呼吸する外壁をもつエコなスモールハウス「LEGOLOGICA」

2012年5月20日、イタリアのエミリア・ロマーニャ州(イタリア半島の根元部分)で地震が発生した。この地方は何世紀も前の文献を遡らないと記録がないほど、地震があまり起きない地域だったという。さらにこの地震で多くの歴史的建物が倒壊したことで、人々に大きな衝撃を与えた。

この地震発生から一年経つ、2013年5月27日から6月9日の間に開催されたECODAYSは、この地震で被災した地域の近隣にあるミラベロで行われた。ECODAYSは多くの企業がリサイクル、省エネルギー、再利用と資源管理に自社のソリューションを提示し、サステナビリティー(持続可能性)に関連した展示会だ。今回は、地震発生から一年後と言うこともあり、地震を視野に入れた展示を企画した。ここで出展されたのが、今回取り上げる「LEGOLOGICA」だ。

建築家のFrancesco BombardiやSA Workshop+BBstudioらが手掛けた「LEGOLOGICA」はあるプロジェクトの一環で、震災の年にはじまり、すでに数々の建築関連の賞を受賞している。「LEGOLOGICA」は、モジュールタイプの持続可能でかつ基礎のない可搬式で、耐震性もある家だ。それにとどまらず、「LEGOLOGICA」の屋根は煙突型に設計されており、ソーラーパネルを設置することでエネルギークラス”A”の家に変貌できる。

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さまざまな特徴のある家だが、この家を最もユニークにしているのが外壁だろう。ECONYL®という再生ナイロン糸で作られた大きなネットを使って作られた煉瓦で、中に入れるものはその土地のどこにでもあるようなもの。今回の展示で用いられた土、砂、石、小枝、木材や樹皮などで満たされたネットは大きな煉瓦上の形状になり、家の外壁を埋める。まさに呼吸する外壁だ。

この外壁が持続可能な建築の象徴となり、「LEGOLOGICA」もエミリア大震災のような悲劇の場合には大きな助けになるだろう。

外壁とは異なり、室内は白木の内装で、小ぶりなキッチンとリビングスペース、ベッド、収納などが機能的に配置されている。

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「LEGOLOGICA」の特徴から、農村のホテル、地域の行事施設、仮設住宅や避難所として面白い選択肢になりうるだろう。すでにミラベロでは「LEGOLOGICA」が寄付され、パブリックスペースとして建設されたそうなので、ご興味のある方はイタリア旅行の際訪れてみるのも良いだろう。

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Via:
http://tinyhouseswoon.com/
http://www.aquafil.com/
http://www.rinnovabili.it/
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