第6回: ヴィンテージ品を愛でるということ|アメリカンヴィンテージと暮らす
アメリカでヴィンテージ収集を始めて早7年、グラスウェアをはじめとするヴィンテージ品が結構集まりました。なぜこんなにもヴィンテージ収集にはまったのだろう、と自分でも思うくらいの数々のコレクション。
家のあちこちをひっくり返してみてみると、こんなものまで買ったんだ!と自分でもビックリするくらいの物まであります。どれ一つ取ってもユニークなものばかりで、特にグラスウェア以外のヴィンテージ品の多くはもうどこにも売っていないものばかりです。
多くの人がはまるヴィンテージ収集。今回は、ヴィンテージ品の魅力について綴っていきたいと思います。
ノスタルジックなデザイン
ヨーロッパのアンティークと呼ばれるものは本当に歴史があって、数百年前に作られたものもたくさんあります。それに比べアメリカのものは、アンティークというよりヴィンテージ(またはコレクティブル)と呼ばれる、比較的新しいもの。それでもほとんどのヴィンテージ品はもう生産されていないものばかりなので、貴重なのは代わりありません。
そんなアメリカンヴィンテージに触れるたび、何とも言えない懐かしい雰囲気を味わいます。アメリカと日本、国は違えどその時代ごとに作られたものは似ているからかもしれません。小さい頃に見たようなレトロな模様や形など、ノスタルジックな気持ちにさせてくれるものがたくさんあり、一つ一つ手に取ってヴィンテージ品の歴史を感じずにはいられません。
今では見られない色や柄(パターン)の魅力
ヴィンテージ品を見ると、やはり今では見かけない色や形に引かれます。パターンはもちろんのこと、今ではほとんど見かけなくなったパステル系のグラスウェアや小物類。買った後に使うかどうかというよりも、可愛いからという単純な理由で購入することもしばしば。そういったものは使えるものは使いますが、家のインテリアの一部として飾って置くことも。
壊れたから捨てるのではなく、壊れても使う
昨今は、安くて使いやすいもので溢れているので、ちょっとでも壊れたら捨てても代わりはいくらでも見つかります。でも、そんな使い捨てで済ませるのではなく、愛着のあるものだからこそ長く使いたいと思いませんか。
これはヴィンテージのものに限ったことではないのだけれど、どんなものでも長く使えるものがたくさん。大事に使えば長く使えるものも色々あります。それでも欠けたりヒビが入っちゃった、というものは用途を変えて復活。私はヒビや欠けがあるヴィンテージのマグやシュガーポットなどは、花瓶や鉢植え代わりに使っています。
その他にも、ヴィンテージ品を飾るだけやしまっておくだけでは勿体ないので、長く使えるようにジュエリーの受け皿にしたりペン立てにしたり、家のあちこちで使っています。
ヴィンテージ収集から生まれる出会い
アンティークショップ等を廻っていると色々な品物にも出会いますが、ヴィンテージ品を通して知らない人との会話に花が咲くことがよくあります。
以前おもちゃのミシンを購入したとき、「このミシン懐かしいわ。小さい頃欲しかったんだけど、高くて買えなかったのよね」と懐かしそうに語ってくれたご婦人や、「これは小さい頃によく家で見かけたなぁ」とファイヤーキングのマグを見ながら思い出話を語ってくれる人も。逆に、「これは何に使うの?」と手に持っていた商品のことを聞かれ、見知らぬ人との会話が弾んだこともありました。
また、ヤードセールでは、ファイヤーキングのボウルの山を見つけたとき、「そんなに大好きなら」と、リーズナブルな値段で全部譲ってくれたことも。振り返ってみると、このような出会いから私の元に来たヴィンテージ品もたくさんあります。
ただの「物」というだけでなく、長い年月を経て人の手から手へ渡って来たヴィンテージ品。最初はどんな人がどんな思いで使っていたのかと思いを馳せながらヴィンテージのアイテムを愛でるのもいいのかもしれません。