蝶のような屋根を持つ、荒野の一軒家「No Grid in Sight」
私たち日本人にとって「荒野の一軒家」というと、どうしてもイメージしにくいものです。農耕を生業とした歴史を持ち、村や街に寄り添って暮らしてきたのが私たち。この写真のように、がらんと何もない平原に一戸建てを持つという概念はあまりありません。
でも、少し勇気を出して、こんな家に住んでみることを想像してみてください。日中には晴れ渡った青空が広がり、夜になれば満天の星空を仰ぐことができる。荒野を吹き抜ける風に同化するような暮らしは、ある意味とても贅沢な感じがします。
このNo Grid in Sightは、まったく荒野に溶け込んでしまったような木造の家。二つのベッドルームを備えた快適な住まいです。最小限の素材を使って環境負荷を減らし、ソーラーパネルも装備しています。そして建設のための予算は、30,000米ドルを超えないよう設計されました。まさに省エネ・省コスト建築だといえます。
いろんなゲストを迎えて、荒野の中のパーティを催すのもよし、子供たちを集めて、自然観察のためのキャンプ地とするのもよし。そしてもし、あなたがアーティストやクリエイターなら、こんな空間に一人でこもって創造性に自然のエキスを注入してみる。
まるで蝶のような屋根を持つ、シンプルでいて環境に優しい建築。そこには様々な可能性が生まれそうな気がします。
Via:dwell.com