“見える住まい”はいい教材になる。フィンランドにある子供のお家「PLAYHOUSE/CASITA」

Playhouse-05フィンランドの農地に、さり気なく佇む小さなお家。名前は「PLAYHOUSE/LA CASITA」、このお家は、ある建築家夫婦に投げかけられた素朴でするどい質問からつくられた。

次は、建築家夫婦のAnnaとEugeni Bachと、その子供たちの会話である。

子供たち「ねぇパパ、ママ。パパとママはお家をつくるひと?」
Anna&Bach「そうだよ。」
子供たち「みんなにお家をつくってるの?」
Anna&Bach「ああ、そうだよ。」
子供たち「じゃあなんで、ぼくたちにはつくってくれないの?

AnnaとBachは子供たちに、お家をつくることを約束した。制作期間は約2週間、ほぼ全てを二人だけで完成させた(小さな2人の助手とともに)。

PLAYHOUSEは、構造の違う2つのユニットが組合わさったような構造になっている。ひとつは大人が屈まずとも家に入れる高さで、もう一方は2層構造になっている。骨組みはむき出し、すべての部屋はつながっていて、どんな構造で家ができているのか一目でわかる。

Playhouse-1また空間の大きさは、部屋の役割を規定する。子供たちも、大きい部屋はリビング、2層部の1階部分はキッチンかな?という風にイメージする。「住まい」ができあがっていく様子を頭の中に描いてゆく。また、時に子供の想像力はすさまじく、お家が突如、中世のお城になったり、中2階から矢を放って敵を撃退したりもする。

Playhouse-2その想像力をかき立てるのは「見えること」ではないだろうか。構造が見えるから、家のつくりが分かる。全体像が一目で分かるから、お城になる。

Playhouse_05シンプルなことや「見える住まい」は、暮らしを学ぶいい教材になるのかもしれない。

Playhouse05
Via:
ignant.de
annaeugenibach.com