どちらが先にあったのか?「調和」を絵に描いたようなお家「Mar Azul House」
ブエノスアイレスのリゾート地から、バージニア松の青々とした森を進みます。そこには森と調和した壁一面をガラス張りにした四角い建物が見えてきます。建物をぐるりと囲うウッドデッキや、それを貫くバージニア松が印象的です。
「Mar Azul House」というこの建物は夏のバカンスを楽しむのに最適で、さらに3つの条件のもとで設計されました。ひとつは、環境負荷を最小限にすること。つまり木の伐採や整地をせず、自然のありのままの状態を維持すること。もうひとつは、予算を最小限にすること。最後はメンテナンスの必要性をほとんどゼロに近づけること。
この3つの条件を設けたこと、建てる場所が決まったことから自ずと設計の答えは決まってきました。バージニア松の作り出す景観にマッチする重量感、大きさ、コンクリートの囲いや全体の質感。全てが調和し、まるでそこに元々あったかのような雰囲気を醸し出すように建てられました。
とくに顕著なのは、壁一面が大きなガラスで構成されていること。お家の中が丸見えですから、内装もそとの雰囲気に合わせる必要がありました。また中から外を見たときも然りです。
まさに「調和」という言葉がふさわしいお家です。調和を極めていくと、一瞬「どちらが先にあったのか」わからなくなってしまいますね。現代は人と自然をわけて考えがちですが、調和する暮らしも楽しそうです。
Via:archello.com