都会の時間を離れ、川の上で静かに暮らす。「Modern Houseboat」
都会から地方へ移住をしたとしよう。
しばらくは、そこが夢のような環境に思えるが、周りの変化や自分自身の変化に端を発して、どこかのタイミングで都市に戻りたくなったり、都市的な要素を取り入れたくなるかもしれない。都市というのは、そういう引力を持っている。
だが、やはり立ちはだかる壁は同じなのだ。
都市という価値と引き換えに通貨という価値を提示しなければそこに居続けることはできないし、家は絶えず騒音に晒され、人の気配から逃れることはできない。
しかしそれは陸の上に住んでいれば、の話だ。
ドイツの首都ベルリンの中心部を流れるスプリー川に浮かぶModern Houseboatが、「川の上の住まい方」を形にしている。
アヒルや白鳥が群れをなす静かな水上でありながら、都心まではわずか20分。広々としたリビング、仕切りのないキッチン、風呂、トイレ、そしてダブルベッドを備えた寝室など、スペースもまったく不自由ない。
さらにこのハウスボートはエンジンと必要書類をすべて備えているため、免許さえあれば好きな場所に移動することもできる。
都市には、川という選択肢が残っている。
そしてそれを選ぶことがじゅうぶん可能な時代に、私たちは生きている。
Via: tinyhouseblog.com