参加費無料！地域課題の解決をテーマとした古民家リノベーションプログラムが参加者募集中
福岡県上毛町。すぐそばに大分県中津市がある福岡最東端のこの町で、DesignBuildFUKUOKAのもと、築100年の古民家をリノベーションし、町のコワーキングスペース兼交流スペースにコンバージョンするプロジェクトが始まっています。
DesignBuildFUKUOKAは、アメリカの大学／大学院の建築学科学生にデザイン＆建設プログラムを提供するNPO、DesignBuildBLUFFの協力を得て発足したばかりの団体。
福岡にある建築家及びまちづくりの担い手を育成するためのアートインキュベーション施設FUCAによって運営されています。
DesignBuildBLUFFって何？
DesignBuildプログラムは、現在、ユタ大学、コロラド大学デンバー校の建築学科に採用されている、学生が設計から施工までを一貫して行い、実際になかなか得難い実践作業を経験しながら大学の単位を取得することができる教育プログラム。また、このプログラムで設計施工される住宅は、アメリカ原住民ナバホ族の劣悪な住環境の改善のため、無料で寄付されています。
自分のスキルを高めながら、社会問題の解決にも貢献できる、関わる人が皆ハッピーになれる仕組みです。
アメリカでも建築を学ぶ学生が実践で建物を建てる機会はなかなかないもの。その問題に取り組みながら、地域の課題を解決するこのプログラムは高く評価され、多くの人が参加する人気プログラムとなっています。その日本版がDesignBuildFUKUOKAなのです。
DesignBuildFUKUOKAの取り組み
昨年からスタートしたDesignBuildFUKUOKAのプログラム第一弾は、「幼稚園につくる絵本館」。建築を学ぶ学生9人と、建築に関わる社会人3人（所属はデベロッパー、設計事務所、市役所）が参加し、地元の工務店の協力のもと、設計から施工まで行いました。
そして、このDesignBuildFUKUOKAのプログラム第二弾が福岡県上毛町の地域課題の解決をテーマとした古民家リノベーションプログラムなのです。
行政の予算で、コワーキングスペースと交流サロンを古民家リノベーションをしてつくる
人口減少や空き家の増加に悩む地方は数多くあり、実際に移住者にリフォーム代を支援したり、古い家を行政がリフォームをして貸し出すところは多々あります。しかし、古民家ならではの味わいを残したリノベーションではなく、あくまでもリフォーム。せっかくの古民家の良さがそれによってなくなってしまう場合もあります。
しかし、今回はあくまでもリフォームではなくリノベーション。しかも、今後、上毛町の情報発信と居住者、移住者の交流の起点となる予定のコワーキングスペースと交流サロンを建築するのが課題です。建物改修というハード面だけではなく、今後の情報発信、コミュニティの構築についてもコンセプトを作るところから参加できます。
地域問題の解決を新たな視点から打ち出す
上毛町は地域課題の解決を行政から積極的に新しい施策を持って打ち出しているところであり、特に昨年からは、「こうげのシゴト※1」や「上毛町ワーキングステイ※2」など全国的に見ても先鋭的なプロジェクトを行ない注目されている町です。
※1：デザイナー等の専門家と協働で地域資源を活かした新商品の開発等を行なうプロジェクト。 ※2：まちづくりや田舎暮らしに興味がある人を対象に上毛町の空き家にお試しで居住し、デザインやWEB等のスキルを活かして町に貢献してもらうプロジェクト。2012年、2013年と全国から多数の応募があった。
今回のプログラムは、参加費無料、参加資格は、建築及びまちづくり等を学ぶの大学生、大学院生、専門学校生であることか、建築及びまちづくり等の業界で働きプログラムに興味のある方（30歳以下）というだけ。また、建築家さん、職人さんのサポーターも募集しています。10/20には物件のある上毛町にてプログラム説明会＆物件見学会を予定。
まだ何もない場所の、まだ誰も手を入れていない家の設計から、新しい地域活性のカタチをつくる。
自分の力を町や地域、社会のために役立ててみたいと思う建築業界の方は、ぜひ応募してみてはいかがでしょうか？
参考／写真引用：海辺特急～東京発→福岡経由→糸島行き～（福岡R不動産）
