未来の暮らしを変えていく、モノのインターネット|IoTがつくる未来の家

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ここ15年くらいで飛躍的な発展を遂げているインターネットの世界。そのテクノロジーの進歩は目覚ましく、ここまで急速に成長しているものは、あまりないかもしれません。そのインターネットの世界で最近注目を浴びているのが、「IoT」すなわち「Internet of Things」。日本語に訳すと、「モノのインターネット」です。webのニュース等で、その言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

この連載では、スモールハウスやオフグリッドハウスでの暮らしを快適に変える、様々なIoTをご紹介していきます。

この「IoT」という概念自体は最近生まれたものではなく、1990年頃から議論されているものです。ネットワークに接続できるモノ、という意味では、私たちが使い続けているコンピュータや、インターネットに接続して遊ぶことのできるゲーム機なども、IoTの一部といえます。しかし最近では、特に「人の介在しない」モノ同士のネットワークとして話されることが多いようです。

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Via:apple.com/jp/

例えば、最近話題のスマートウォッチやウェアラブルの活動量計も「IoT」の機器の1つです。腕につけているだけで人間の活動量を検知し、自動的にネットワーク(モノ同士のWi-FiやBluetoothを含む)でスマートフォンに送信する。この1連の流れが、「人の介在しない」モノ同士のネットワークの1例です。

このようにどんな機器にでも応用できそうなIoT。近頃ではスマートハウスへの活用も目立ってきています。スマートハウスとは、簡単に言うと家でのエネルギーの供給や消費を一括でコントロールしたり、視覚化できる家のこと。ITの技術を使い家電や空調などを一括で管理することで、最適なエネルギー消費量に制御することができます。

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未来住まい方会議でご紹介した”移動する家”、この家は電気や水をIoTで管理している Via:n55.dk

このスマートハウスとIoTの技術を組み合わせて考えると、いろんな暮らし方が想像できます。例えば、屋根の上のソーラーパネルと家中のあらゆる電化製品、電子機器をネットワークでつなぎ、発電量や消費電力量を自動的に取得し、タブレットやスマートフォンなどのデバイスで確認できるようにします。すると、その時の発電量や消費電力量をすぐに見ることができるので、電気を使いすぎている場合は何かの機器の電源を切るなど、対策ができるようになります。
もちろん、どんな家でもこの技術は便利なものになりえますが、とくにオフグリッドの家などでは、格段に生活を便利にすることができるのではないでしょうか。視覚で判断できるので、電気があまり使えない日は夜は電気を消してキャンドルナイトを楽しんだり、いっそのこと早く寝てしまったりといった判断もしやすくなります。曖昧なものを、可視化して生活に取り入れると、暮らしはもっと豊かになるしれません。

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Via:jhinteriordesign.com

また、IoTの技術を使って、家の電子機器をスマートフォンで制御することも可能になります。スマートフォンのGPS機能とも組み合わせて、自宅の最寄駅に着いたら自動的に家のエアコンの電源がはいり、家中を快適な温度にしてくれたり、家のドアに近づけば電子ロックが解錠されるなど、人が介在せずともモノとモノのやりとりで暮らしやすくなる世の中を想像することもできます。

今はまだ、HEMSなどIoTと家の連携は一部だけですが、そう遠くない未来に、IoTを利用した、豊かな暮らしができるようになりそうです。今後も、この未来住まい方会議上で、スモールハウスやオフグリッドハウスでの暮らしを快適に変える、様々なIoTをご紹介していきます。

Via:
enterprisezine.jp
kankyo-business.jp