3.8部屋とバスルーム、スウェーデンの住宅で最も求められる部屋数ナンバーワン。120㎡、スウェーデンの住宅で最も求められる面積ナンバーワン。「Faluレッド」、スウェーデンの住宅で最も外壁に使いたい色ナンバーワン。1.5階、スウェーデンの住宅で最も求められる階数ナンバーワン。「Most Sought After Home」、スウェーデンの2百万人が求める住宅。

二人の建築家Tham & Videgård Arkitekterのデザインした「Most Sought After Home」は、120㎡で、３つの寝室とダイニングキッチンを持ち、寝室２部屋をロフトとする1.5階建て。スウェーデンの新しいスタンダードハウスだ。


デザインの意図は二つ、「スウェーデンの伝統的な赤い木造のコテージ」と、「近代的な福祉先進国の工業開発による機能的な居住ボックス」。合理性と機能性、また職人のクオリティと伝統的地産木材、どちらもスウェーデンという国を象徴する二つのタイプだ。

キッチンから見上げる吹き抜けの壁には、大きな窓が設けられ、自然採光を効果的に取り入れている。バルコニーは、立方体の建物形状に嵌め込まれ、壁が風を遮り、プライバシーを保ちながら快適な日差しと心地よい風を感じることができる。


施主は、スウェーデンで最もポピュラーな不動産サイト「Hemnet」だ。不動産サイト「Hemnet」のユーザー2百万人が、累計20億クリックして検索した8万6千物件。このビッグデータの統計分析を元に。スウェーデンで最も求められる住宅をデザインするというのが、この「Most Sought After Home」(=ひっぱりだこの家)だ。

サイズ、値段、部屋数、浴室、階数など、不動産サイトにより集められた建物要求条件などの蓄積データの統計分析結果を、設計要件とする建売住宅。不動産サイトのビッグデータ活用という発想としては、思いつき易いように感じる。それでも、日本人の持ち家幻想には、まだ合理的過ぎて、実務的に企画化する会社は、既存の国内ハウスメーカーでは難しいようにも感じる。ここは、ビッグデータ分析と住宅開発で、起業してみるというのも、如何でしょうか。

via:
http://www.archdaily.com
http://www.tvark.se
http://hemnethemmet.se