コストを抑えた白い鱗、庭先に建てる半透明の家「Garden Shed」
緑に囲まれた静かな田舎町に、白く輝く三角屋根の「ガーデンルーム」。デザインしたのは、ベルギーの建築家Indra Janda。建てられた場所は田舎町スメトレデにある彼女の実家の庭先だ。
窓は少なく、うっすらとした半透明の壁材が、昼の日差しを和らげて、光を中に取り入れてくれる。夜になれば、中の明かりを外に灯すランプシェードのように柔らかな夏の夜を演出してくれそうだ。
45㎡の木造建物を、外壁から屋根までスッポリ覆う白い素材は、ポリカーボネート製のハンドカット出来るプラスチック素材だ。半透明のポリカーボネートの小板を、鱗のように下から上へと重ねて張り合わせる「下見張り」で、新しい素材を古くからある工法で活用した。材料費を抑え、窓の建具も少なく、手作り施工で予算を抑えている。
「ガーデンルーム」は、夏の日差しを遮り、冬は暖かく保ち、庭を利用した快適な補助空間だ。
敷地内には、彼女の両親が暮らす切妻の三角屋根の家が並び、「ガーデンルーム」のカタチはそれに倣い、並びを揃えて設置しているが、建物は独立している。
庭に空いたスペースで、コツコツと組み立てながら、こんな一部屋を増やしてみるのも楽しそうだ。