巨匠デザイナーの小屋をアップデート!6m x 6mのシンプルな家「6×6 prefab shelter」

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1944年に、フランスのデザイナーJean Prouvé(ジャン・プルーヴェ)によってデザインされた6mx6mの小さなプレハブの家があります。これは当時、第二次世界大戦後の家不足の問題を解決するために作られた、簡単に組み立てられる家でした。
鉄とアルミと木だけを使ったこの家は、どこでも手に入る素材で作られたという点と、非常にシンプルで再現性が高いという理由から、開発が始まったフランスだけではなく、他のたくさんの地域でも活用できる可能性をもった、画期的な家でした。
そんな時代のニーズに合わせて開発された家が、2015年に開催された国際的なデザイン・フォーラム「Design Miami」に合わせて、現代のニーズに合う家として生まれ変わることとなりました。

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今回のプロジェクトを担当したのは、Rogers Stirk Harbour + Partners という建築家。彼らは、オリジナルの6mx6mの真四角な部屋のデザインをベースに、様々な要素を加え、現代的なバケーションハウスを開発しました。

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この6mx6mという大きさは、言うまでもなく、「6×6」というこの家の名前が反映されています。36㎡という広さは、1人ですごすには、狭すぎず広すぎず、快適な広さなのではないでしょうか。プールヴェが設計したものは1ルームの間取りですが、今回のリニューアルで生活に必要な要素がいくつか加えられました。

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それが、四角い部屋に付随している2つのシリンダー状のポッド。この中はそれぞれ、バスルームとキッチンになっています。また、温水システムも組み込まれているので、生活に最低限必要なものは、ここに全てつまっています。このように、「部屋」と「水回り」を切り離して配置することで、設置の際には、それぞれのポッドと部屋を切り離したまま運んで行き、その場で設置や接続をするだけで済むので、非常に簡単に設置することができます。また、同じように撤去するのも簡単です。この、設置や撤去の簡単さが、バケーションハウスにはぴったりなのではないでしょうか。

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昔のものを引き継ぎ、アップデートして現代に蘇らせるこの取り組み。過去の物を切り捨てて進んで行くのではなく、良いものを残しながら新しい要素を加えるというこの概念が、豊かな暮らしをつくるヒントになっているような気がします。

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