山羊だって豊かに暮らしたい、庭で暮らす小さな小屋の仲間たち「Ziegenstall」
ドイツ、ライン川より西側のプファルツ地方は、ヨーロッパ大陸のほぼ中心に位置する豊かな土地だ。地元の建築家Michael Kühnleinは、自身の敷地に住まわせている住人たちのために木造の小屋を建てた。
屋根と床を釘で繋げたシンプルな構造を持つ小屋は、淡い色のスプルース材(松の一種)の厚板を積み上げた壁が特徴的だ。
施工は、友人たちの協力を得て手作業で建てられた。使われた材料のほとんどが金物屋で仕入れたもので、特殊な建材は一切使われていない。
間取りは、居住スペースと食糧庫の2部屋のみのシンプルな構成で、積み上げられた木材と最低限の開口で通気性と断熱性を両立している。建物周辺には、広大な牧草地が広がり、住民たちも満足しているようだ。
必要最低限の機能と、低予算の施工を実現したこの小屋の住人は、建築家が飼う「山羊たち」。メインエントランスは山羊サイズの小さな開口部だが、後ろには小屋の清掃用に、人間サイズの入口が設けられている。
山羊を飼う家は少ないかもしれないが、犬やニワトリなど、動物の住処として応用できそうな小屋である。ご自宅の同居人に、こんなステキな住まいは如何でしょうか?