第2回:知り合いゼロ、縁もゆかりもない島で島コンを実現するまで|I LOVE 島男子♡
こんにちは、SUKI→JAPANの狩野です。第1回は東京をベースにハードなファッション業界で仕事をしていた私が、いきなり「島コン」を企てた経緯について書きました。今回は、元々離島出身でも、離島好きでもなかった私が、どうやって知り合いもいない島で「島コン」を実現できたのかをお話させていただきます。
縁もゆかりもないけれどとにかく長崎が好き、その思いだけでつながった出会い
思いは口に出した方がいい、とよく言いますが、私の場合もまさしくそれで「長崎がとにかく好き、長崎のために何かできることがあればしたい」ということをあらゆるところで公言しているうちに、周りに長崎出身の人が急増していきました。年に3〜5回はプライベートで長崎に訪れていたこともあり、現地で紹介されることも。
そんな中、長崎市に住む大学の同級生がつないでくれたのが、当時長崎市の浜町で「share 空間&Book bar 原田」、というコワーキングスペースの立ち上げ準備をしていた松永由衣子ちゃんでした。
今でこそ、特に地方に住む方を紹介してもらうときはfacebook上でつないでもらい現地で会う、ということも私にとっては日常化していますが、SUKI→JAPANの活動を始める前まではかなりレアな機会ではありました。
長崎は、歴史的に様々な文化を受け入れてきた過去があるせいか、地縁がなくても、好意をもっている人に対しては非常にオープンな印象があります。縁もゆかりもないのに「長崎がとにかく好き、長崎のために何かできることがあればしたい」という私の謎のテンションが面白がられたのかもしれませんが、何を企画していたわけでもない時期から活動的な長崎出身者の方たちと「長崎が好き」という思いを共有していたことが、島コン実現にあたっての大きなポイントだったかと思います。
活動に興味を持ってくれた島が、たまたま五島列島の福江島だった
実は、島コンを思いついた時点では、開催地を長崎県の離島にすると決めていたわけではありませんでした。
なぜなら、当時長崎出身者の輪は広がっていたものの、実際に島に住む知り合いは一人もいなかったのです。各地で精力的に活動する友人知人数名に、何となく興味がありそうな島がないか聞いてみたところ、たまたま松永由衣子ちゃんから紹介されたのが、長崎県五島列島の福江島で地域デザイナーとして活躍する有川智子さんでした。
彼女は大手ハウスメーカーの研究職として大阪でバリバリ働くも、二人目の子どもが産まれたのを機に3年前に福江島にUターン。お母さんと一緒にソトノマというコミュニティカフェをオープンしたり、島の民間企業や行政の広報や商品作り、まちづくりの手伝い等幅広く手がけている女性です。
企画書をもってひとりで福江島へ
有川さんを紹介された直後、たまたま九州出張の予定があったのでその週末を利用して福江島で会うことになりました。
一度は観光で訪れたことがある場所とはいえ、知り合いもいない島で、知人を通じて紹介してもらった初対面の人の家で一泊する、というスケジュール。一人旅も長崎が初めて、バックパッカー等も一切したことないような私にとってはかなりドキドキの体験でした。
SUKI→JAPANというユニットはまだ結成される前で、今考えると恥ずかしいくらいに簡単な島コンの企画書だけをもって、有川さんに会いに行きました。
そもそも離島での生活や人間関係といったものを全く知らない私に有川さんが最初にしてくれたのは、島の暮らしを楽しんでいる方、よりよい島にしようと活動されている方々の紹介でした。
島の各所を案内してもらいながら各地で島での男女の出会いの実情や島の男性の特徴をヒアリングすることができただけでなく、外部者でありながらも島内イベントの企画をする、ということへの理解を島内でポジティブな形で広めてもらったことは非常に貴重でした。
ただ、このときも私がビジネスとしてではなく、個人として長崎が好きだから企画をしていることが好意的に受け止めてもらえたポイントだと思います。
「もっと島暮らしを盛り上げる仲間が増えてほしい」
この企画の相談をしたときに有川さんからもらったフィードバックの一つです。
第1回でも書いたように「都会でバリバリはたらく女子に向けた島コン」というコンセプトの裏には、移住=必ずしもスローライフ、ではなく、仕事や都会の社会生活で培った能力を離島で活かしてもらえれば相互がハッピーになるのではないか、という勝手な仮説がありました。
嫁不足・出会い不足の問題以外にも思惑通りのニーズを確かめられたことは、企画を実現するにあたって大きな自信となりました。
次回は、島コンを開催するにあたって特にこだわったポイント、についてお話したいと思います。
観光だけではない島の魅力を伝えるプレスツアーの開催
8月30日から2泊3日で、長崎県五島列島のプレス向けツアー(長崎県東京事務所主催 長崎県五島市協賛)をSUKI→JAPANが企画・コーディネートしました。従来の観光地を巡るプレスツアーではなく、暮らす場所としての魅力を伝える体験型ツアー。SUKI→JAPANのメンバー4名のうち2名がPR業、ということもあり参加メディア・インフルエンサーのブッキングから、ツアーコンテンツの企画、アテンド等を担当。今回は、私は妊婦ということもあり、現地対応はPR経験豊富な他メンバー2名と島サイドの強力サポーターにおまかせしました。
私たちSUKI→JAPANメンバーは五島で暮らしたことはないので、あくまで島とメディアとをつなげるパイプ役です。ただ、地元の人間じゃない分、どのように見せたら多くの人に興味をもってもらえるか、客観的にPRできることを強みにしています。今回は島暮らしの魅力を伝える体験型ツアー、ということで島で楽しめるマリンスポーツや工芸体験、島暮らしを楽しむ方の家巡りや、島の方々とのトークセッション、等を行いました。
様々なスタイルで島暮らしを楽しむ方々との出会いは都会の日常では得られない刺激であり、新たな発見がたくさんあります。SUKI→JAPANではツアーだけでなくメディアを通じてより多くの人に島暮らしの魅力、自由なライフスタイルを伝えていけるよう、今後も離島・地域PRを行っていきたいと思っています。五島列島以外でも興味をもっていただける地域の方がいらっしゃれば、ぜひご連絡ください!
< プレスツアー概要 >
開催日時 2015年8月30日〜9月1日
開催場所 長崎県五島列島 福江島、奈留島
企画 SUKI→JAPAN
主催 長崎県東京事務所
協賛 長崎県五島市