空間も金額も手に負える家がいい、5万ドル以下で作ったコンテナハウス「Richie’s $50k Container House」

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Via: better-homes-gardens

都会生活に疲れ、田舎の風光明媚な土地の一角を購入したオーストラリアのある男性。ところが肝心の家を建てるお金がありません。コンテナを使えば安く家を建てられると思いついた彼は、人気インテリア雑誌のクルーに協力を要請。その結果、5万ドルを下回る破格の費用で、自分サイズの素敵な家を手に入れることができました。

川を臨む緩やかな丘陵地帯に魅せられた施主のリッチーさんは、手持ちの資金をかき集め、スローライフの舞台となる土地を手に入れました。しかし土地にお金をつぎ込み過ぎたため、家にかけるお金がありません。そこで思い付いたのが、得意の溶接の腕を活かし、船舶用のコンテナを家に転用するアイディアでした。

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Via: facebook/BHGAus

一人では家づくりに不安を感じたのか、リッチーさんはインテリア雑誌「Better Homes and Gardens from Australia 」のプロフェッショナル達に教えを請うことに。Better Homes and Gardensの強力なサポートを得て、リッチーさんのコンテナを使った家づくりへの挑戦が始まります。下の動画にコンテナハウスが完成するまでの様子が詳しく紹介されているので、お時間のある方はぜひ記事とあわせてご覧ください。

コンテナと一口に言ってもサイズは様々で、リッチーさんの家には高さ3メートル、横12メートルの40フィートコンテナが使われています。コンテナを家として使う場合、できるだけ新しく、過去に化学薬品の輸送履歴がない物を選ぶ必要があります。今回のプロジェクトでは6,450ドルで購入した新品のコンテナが採用されました。

巨大なクレーンに吊られたコンテナが束石の上に設置されると、待ちに待った工事がスタートします。リッチーさんの電動ノコがうなりを上げて、コンテナの密閉空間を次々と切り開いていきます。
一方助っ人のピートさんは一般的なサイズの二重サッシをジョイントでつなぎ、オリジナルの三連窓を作成していました。DIYで家を作ると開口サイズも自分で調整できるので、コストアップしがちなサッシの費用も既製品を組み合わせて安く抑えることができるのです。

窓の次に二人が取り掛かったのは、むき出しの天井を覆う板の作成。木材で枠を組み、枠の間に断熱材を詰め込んで、上から合板で蓋をします。壁の両側にL字アングルを固定し、そこに断熱材を詰めた天井板を差し込むと、無機質なコンテナの天井が隠れ、家らしい雰囲気にぐっと近づきました。
その後も着々と作業は進み、壁を貼り、フローリングを敷き詰め、キッチンやバスルームの機器が設置されていきました。作業がすべて終了した時には、何の変哲もないただのコンテナが、スカンジナビアスタイルのスタイリッシュでナチュラルな住空間へと生まれ変わります。

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家の端から端まで見渡せるシンプルな空間は、面倒な日々のお掃除もあっという間に終わりそうです。小さな家の良い点は家のメンテナンスにかかる時間がとても少ないこと。節約できた時間は屋根付きデッキでのんびりとお茶を飲んだり、川べりを気の向くまま散歩したりと有意義な時間に変えることができます。

金銭的なピンチをチャンスに変えてしまったリッチーさんは、お金が足りないからと簡単にあきらめず、知恵を絞り、声を上げて助けを求め、自らも得意を活かして積極的に家づくりに参加しました。その結果がお値段以上の素敵なコンテナハウスとなったのです。空間も金額も手に負える家での暮らしは、これから先、家の大きさ以上の豊かさをリッチーさんに末永く与え続けてくれるでしょう。

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