可愛らしいポーセリン(陶磁器)ジュエリーが生みだされる、自然の中の小さな工房「Tiny Porcelain Studio」

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Via:tinyhouseliving.com

カナダのケベック州最大の都市・モントリオールから車で1時間。紅葉の時期は、カエデやシラカバが見事に色づき、メープル街道随一と言われるエリアであるローレンシャン高原に、小さなジュエリー工房が建っている。

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この工房で生み出されるのは、可愛らしいポーセリン(陶磁器)ジュエリー。ここでは1人の女性が、工房で作業を行っている。今やカナダ・アメリカ・イギリスの70をこえるショップで販売される、陶磁器から作られたアクセサリーブランド「Maboue」を立ち上げた女性、ソレイユだ。

Via:www.etsy.com
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彼女はもともと、モントリオール市内の大学でアートを専攻していた。そこで陶磁器の作成に目覚めたが、娘の出産を機に、大規模な創作活動に携わることが難しくなってしまった。そこで、子育てをしながら行えるクレイを使ったジュエリー作製を始めたのだ。彼女はまさか、ジュエリー作製が彼女のキャリアになるとは夢にも思っていなかったが、このジュエリービジネスは急成長をとげた。

この工房は、もともとはソレイユのパートナーであるフランソワが建てたものである。在宅で映像関係の仕事を行う彼は、自身の仕事場とするために、自宅の裏庭に約9㎡の小さな建物を建てた。材料はヘムロック(主に北米に分布する樹木)を使い、ほとんどフランソワ自身で建てたものである。その頃ソレイユは、ジュエリービジネスの拡大とともに人を雇ったこともあり、キッチンテーブルではなく屋根裏部屋で作業をするようになっていたが、ついにそれも手狭だと感じるようになっていた。そこで彼らは、仕事場の交換を決めたのだ。フランソワは自宅の中で仕事を、一方ソレイユは、裏庭の建物を工房として、ジュエリー制作を行うことにしたのだ。

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自然光を多く取り入れるソレイユの工房に足を踏み入れてみよう。中からは森の素晴らしい景色を眺めることができ、周りではたくさんの鳥のさえずりが聞こえてくる。ここでは四季を感じながら作業を行うことができるのだ。春になると植物の息吹を感じながら、また秋になると紅葉した木々が徐々に落葉していく姿を眺めながら。工房の窓からは、リスが元気に木々の中を動き回る姿も楽しめる。

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工房に備え付けられた棚には、ジュエリー制作に必要な材料が入ったメイソンジャーが並び、それらは美しく整理されている。彼女にとって、仕事場が美しくあることは、とても大切なことだ。何かを生み出すまえに、その場所を美しくしておくことが、彼女のクリエイティブな作業にとって必要不可欠なのである。ソレイユは、この小さなスペースを美しく保つことで、小さなジュエリー制作に集中して取り組むことができる。さらに、工房からの眺めは、まるで写真のように美しい。この景色があまりにも素晴らしく、この工房には余分な装飾をする必要は全くないと、彼女は感じている。

5歳の娘の母であり、ジュエリーデザインと製作はもちろんのこと、会計やマーケティングもこなすビジネスオーナーであるソレイユ。娘とは、この美しい工房で一緒に時間を過ごすことが多く、自宅のすぐそばで働けることを、とても幸せに感じている。またソレイユは、娘がプロフェッショナルとして働く両親の背中を見て育っていることは、とても良いことだと考えている。娘の成長と、ソレイユのジュエリービジネスに、今後ますます目が離せない。

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(文=佐藤香織)

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