目的に合わせてインテリアを変えられる、全てを収納する部屋「Yo Home」
YOTELやYO!sushiなど、ラグジュアリーな空間作りを得意とするデザイナーであるSimon Woodroffeが、あるマンションの1室をデザインしました。その名も、Yo Home。名前からも軽やかな楽しい雰囲気が感じられるこの部屋は、普通の部屋とは違い、家具をなんでも仕舞うことができ、1つの部屋をいくつもの表情に変えることのできる部屋なのです。
1枚目の写真と2枚目の写真を比べると、ダイニングテーブルがないことに気がつきます。実はこのテーブル、床の下に収納することができるのです。食事の時だけ、ほりごたつのようなテーブルを出し、食事を楽しみます。ボタンを1つ押すだけで電動で動くので、セッティングの煩わしさもありません。食事が終わったら、またボタンを押してテーブルをしまうと、広いリビングスペースに早変わりします。
床のレベルを上げて造作しているため、このような床下収納も随所にあります。収納家具やツールを置く必要がないので、部屋の中をすっきり保つことができます。しかも大容量なので、ベッドリネンや季節のものなど、なんでも収納することができます。
そして、一番の注目はこのベッドシステム。実はこれも、ボタン1つで動くベッドなのです。使わない時は、天井に上げて収納し、使うときだけこのように下げて使います。まるで、起きたら布団を上げ下げする、日本の文化のようですね。大きく場所をとりがちなベッドも、このようにしまえると空間を非常に有効に使うことができます。
同じ空間でも、ソファがセットされているかベッドがセットされているかで、表情が全く違うものになります。特に都市部では、部屋の面積は小さくなりがちですが、このシステムがあれば、限られた部屋の面積を有効活用できますし、部屋の表情も変えられるため、なんだか毎日の生活が楽しくなりそうです。
目的や時間に合わせて表情や使い方を変えられる部屋は、現在の都市部の住宅事情をちょっとだけ豊かにする、画期的なアイディアなのではないでしょうか。