第3回:週末島コンいくらまで払える?交通費という大きな関門|I LOVE 島男子♡

島では、早起きしてランニングやヨガをしたり、暮らすように旅するのがおすすめです。
島では、早起きしてランニングやヨガをしたり、暮らすように旅するのがおすすめです。

こんにちは、SUKI→JAPANの狩野です。先日、出産という大仕事を無事終え、予想以上にハードな育児がスタートしました……。妊娠前は仕事やプライベートで毎月国内外各地に行っていたので、娘と一緒にどこへ行こうか今からワクワクしています。

みなさんは今年、国内旅行に出かけましたか? LCCの参入で格安で行ける場所も増えましたが、あくまで一部の地域。また、沖縄など人気のエリアは格安ツアーがあるものの、多くの離島は近場の海外よりも交通費が高いのが実状です。

多くの場合、離島へは高速船やフェリーを使って行きます。天候に左右されますが、それも島旅。
多くの場合、離島へは高速船やフェリーを使って行きます。天候に左右されますが、それも島旅。

長崎県福江島で島コンの協力者は見つかったものの、最初に課題としてあがったのが高額な交通費です。多くの島コンは地元自治体や商工会等が“嫁募集”を目的とした予算組をして実施しているため、女性の参加費は少額です。また、参加者の多くは近隣の地域の方が多いので、現地までの交通費も大きな課題にはなりません。

一方で、私たちが目指した島コンは島の“嫁募集”のみを目的としたものではありませんでした。都会ではたらく女子たちへ、島暮らしという新たなライフスタイルを提案することが第一の目的でした。使える予算はゼロ、東京近郊から五島列島に行くには通常5万円以上かかる交通費。縁もゆかりもなかった島で、協力者は見つかったもののイベント実現は前途多難でした。

2泊3日の週末旅行にはたらく女子が払える金額は?

バーベキュー中に、島の方から巨大なブリが差し入れで!その場で捌いていただきました、贅沢……。
バーベキュー中に、島の方から巨大なブリが差し入れで!その場で捌いていただきました、贅沢……。

島コンのスケジュールは、はたらく女子が週末の休みを使って参加できるよう金曜夜〜日曜夜の2泊3日にしました。スケジュールが決まったら次は女性の参加費の設定です。各種ツアー料金や周囲へのリサーチを行い、2泊3日の週末旅行に現実的に払えるギリギリの金額を検討しました。
イベントコンセプトに共感してくれるターゲット女子を募集するためには、安ければ安いほどいいというわけでもありませんでした。最終的に設定した参加費は2泊3日、交通費(羽田−五島福江間、島内)・宿泊費・食費込みで39,800円。その価格を実現することが次のステップでした。

目指すツアー料金と実費とのギャップをどう埋める?

SUKI→JAPANメンバー全員が本業で営業仕事をしているので飛び込み営業などもものおじしません、笑
SUKI→JAPANメンバー全員が本業で営業仕事をしているので飛び込み営業などもものおじしません、笑

目標とする価格は決めたものの、現実的には正規で手配すると交通費だけでもまかないきれないような金額。コンテンツのレベルは下げずにいかに費用をおさえるか、補助金や協賛などお願いできるところはないか。旅行代理店、船会社、地元企業、自治体、商工会、手分けして協力や協賛の依頼を行いました。この時も、島内にイベントの理解者であり協力者がいたことが大きな信用であったことは言うまでもありません。

幸運なことに、最も大きな交通費の面で株式会社エイチ・アイ・エス九州商船株式会社大波止タクシーの協力が得られたこと、五島市役所の助成金・五島市商工会の補助金適用が決まったことで費用面の大きなギャップをうめる見通しがたちました。その他にも多くの地元企業や団体からサポートをいただきました。実績もない団体の企画に、賛同し、快く協力いただいた方々には本当に感謝しています。

男女の出会いだけじゃない島コン?

島の名産品、椿油を使ったマッサージ講座。講師は東京の大手美容室でスタイリストとして活躍後、福江島にUターンしてヘッドスパモンテカンゲを営む八窪さん。
島の名産品、椿油を使ったマッサージ講座。講師は東京の大手美容室でスタイリストとして活躍後、福江島にUターンしてヘッドスパモンテカンゲを営む八窪さん。

ツアーコンテンツを決めるにあたって最も重要視したことは、どうしたら参加女性に島の魅力を伝えられるか、島のファンになってもらえるかということでした。たとえ男性とのよい出会いがなくても、島のファンになってもらえばリピーターや移住者となる可能性は十分にあります。 “恋愛”は“仕事”と同じくらい移住を決意する大きな要素であることも何度か島コンを開催した結果わかったのですが……、そこらへんの話はまた改めて書きたいと思います。

恋愛でもそうですが、第一印象はとても重要ですよね。島の“ありのまま”をただ見せるのではなく、島がもつ素材をどう編集したら最大限女子のテンションをあげられるのかを毎回考えます。ポイントは、かわいいとか素敵といった“共感”と、普通の生活や個人旅行等ではなかなか体験できない“非日常感”です。

真っ暗闇の中でキャンプファイヤーなんてなかなかできないですよね。リラックスして参加者同士が話せる時間でもあります。
真っ暗闇の中でキャンプファイヤーなんてなかなかできないですよね。リラックスして参加者同士が話せる時間でもあります。

食事ひとつとっても、女性が共感できるような地元食材をおしゃれに味わえるお店や、都会暮らしの日常では体験できない島素材をダイレクトに味わえるバーベキュー等をミックスするようにしています。

福江島産の酵母でつくったピザ生地に島の野菜や肉をトッピングしてピザ作り。福江島にある小さな村、にて。
福江島産の酵母でつくったピザ生地に島の野菜や肉をトッピングしてピザ作り。福江島にある小さな村、にて。

“非日常感“については自分たちが体験してみたいことをわがままに入れ込んでいる、というのが実際であるところも。
島男子が操縦する漁船にのって鮪に餌をあげにいったり、森林組合の加工場で檜のおがくずに埋もれたり、かんころもちを作ったり。島の方の多大な協力で、毎回私たちもいろいろな体験をさせてもらっています。おかげで、どこの地域に行っても普通の観光では満足できなくなってしまったというのが贅沢ではありますが、悩みどころです。

過去のツアーコンテンツについて興味がある方はSUKI→JAPANのHPをご覧ください。次回は、島コン開催を通じてわかった島男子の魅力について書きたいと思います。

離島の企業の新たな挑戦

今年6月に豪徳寺駅すぐにオープンした浜口水産のショップ。揚げたての蒲鉾やギフトにぴったりの練り物詰め合わせ等が豊富に揃います。
今年6月に豪徳寺駅すぐにオープンした浜口水産のショップ。揚げたての蒲鉾やギフトにぴったりの練り物詰め合わせ等が豊富に揃います。

五島のおいしい蒲鉾屋、浜口水産が東京世田谷区の豪徳寺に島外初ショップをオープンしました。数年前にリブランドを行い、企業ロゴやパッケージデザイン等を一新、島外での知名度も急速に高まっている会社です。

実はこの会社、第一回目の島コンを機に福江島に移住した女子が企画・広報として働いています。大手電気メーカーでバリバリ働いていた経験が重宝され、定期会員紙の企画立案や、Web更新、取材対応など多方面で活躍しています。島外への出張も多いようで、バリキャリ女子が島に移住する際のモデルにもなりそうです。

現在、浜口水産では唯一の島外拠点となる豪徳寺店の店長候補を募集しているようです。島外責任者として、新規出店の際のプロジェクトメンバーやエリアマネージャーとしてのキャリアもあるやりがいのあるポジションです。同業種での経験は必須ではないようなので、成長する離島企業で新たなチャレンジをしたい方はぜひ問い合わせしてみてください!

<募集概要>
勤務場所:浜口水産 豪徳寺店
役職:店長候補
勤務内容:店舗運営
その他:福江島への出張あり
詳細問い合わせ:0959-86-0032(株式会社浜口水産