おとぎの国から飛び出したようなツリーハウス
こちらの3階建てのツリーハウスはカナダの西にある、「The Enchanted Forest」というアトラクション施設のなかにあります。まるでおとぎ話に出てくるようなファンタジーワールドがオープンしたのは、65年前のことでした。
創業者は1950年代の彫刻家のドリスさん。彼女の作品はセメントを型に流し込まずにセメントの塊を作ってから、手作業で彫刻するユニークな彫刻家でもありました。
ある日、その作品を展示する場所が必要になり、作品のイメージにあった場所を探すことになりました。なんと約2年の月日をかけ、やっと探しだしたところは、約40000坪という広大で人の手が入っていない森を選んだのです。これが「The Enchanted Forest」の始まりとなったのです。
それから約10年間に渡り、ご主人と共にシャベルとのこぎりを担いで、コツコツと二人で森を開拓していきました。何もなかった森には、散歩ができる小道ができ、水が引かれ、住む家も建てられ、小人が出てきそうな石壁の可愛いお家も建ちました。
その後は、ドリスさん夫婦自らガイドをつとめながら、ドリスさんのファンタジーワールド「The Enchanted Forest」は沢山の観光客が訪れる人気のアトラクションとして知られるようになり、長い間家族だけで創業され続けてきました。
ドリスさんはリタイアされ、現在は新しいオーナーによって運営され、ブリティッシュコロンビア州の中では一番高い所にある、3階建てのツリーハウスがが有名になっています。
木々に囲まれ、木の頂上にあるツリーハウスからの眺めは、木と同じ目線で森を見ることができる特別な景色です。訪れる人達の感動をよび、観光客の足が途絶えることは決してありません。
<文=Naoko Jokoji>