巨大なココナッツ？空飛ぶウェイターがいるレストラン「Treepod Dining」
タイのリゾートホテル「Soneva Kiri Eco Resort」では、巨大なココナッツかと二度見してしまう物体が木からぶら下がっている。よく観察すると、中にはテーブルとソファが。実はこれは、敷地内にあるレストラン「Treepod Dining」の客席なのだ。
このレストランの特徴は、大木から宙づりにされた、木の実の殻を模したポッドに座って食事ができること。周囲には誰もいない完全なプライベート空間だ。
地上12mの高さから美しい景色を眺めつついただく食事なんて最高の贅沢ではないか。この写真だと見えにくいけれども、各シートにはシートベルトも付いていて、安全面にも配慮されている。でも冷静になってみると、一体どうやってオーダーを取ってもらえるのだろう？お皿のサーブは？
そんなことは心配ご無用。レストランのウェイター達は、美味しそうな料理を厨房からハーネスとケーブルを利用して届けてくれる。
お待たせしました！と華麗な着地。その姿はまるでターザンさながら。さっきまではのどかな南国の雰囲気だったのに、いきなりワイルドなターザンに世界観が様変わり。飲み物だって、慣れた抜群の安定感で運んできてくれる。
「まさか、このレストランで食事するためには、お客もターザンスタイルをしなくてはいけないの？」と思うでしょう？はい、その通り！がんばってワイヤー滑りましょうね！……というのは冗談で、ウェイター以外の顧客の出入りは、地上で行われる。
人が乗り込み、安全確認がされたら電動ウィンチで木の上に釣り上げられるのだ。それはそれで少し残念な気がするのだから、なんとも人間は無いものねだりな生き物だ。
（文=倉田直子）
