北極探検家の秘密基地、海に張り出すキャビンが集まる「Manshausen Island」
北極探検家の生活は厳しい。未知の世界への冒険は、類いまれな探求心や厳しい旅に耐えられる精神力や体力が求められる、はずだ。パソコンの前に座って原稿を書いている私には、北極探検家の生活は想像ができないが、極寒の地で分厚いウェアに身を包み、長い間家を離れて活動する彼らのストレスや体力の消耗は想像に難くない。
そんな北極探検家たちにとっての癒しの地になっているのが、今回紹介する「Manshausen Island」だ。Manshausen Islandは、海に張り出した4つのキャビンからなるリゾート地で、ノルウェー北部のSteigen諸島に位置している。その面積は東京ドーム約4.7個分と広く、広大な敷地の中ではノルウェーの豊かな自然を活かしたアクティビティを楽しむことができる。
実はこの建物、ノルウェー出身の北極探検家であるBørge OuslandがSnorre Stinessen社に依頼して建てたもの。そんな、探検家自らが思いを形にした、探検家のための秘密基地での滞在の様子を覗いてみよう。
朝、海に張り出した大きな窓には明るい陽射しがたっぷりと射し込む。コーヒーを片手にのんびりと海を眺めながら朝食をとる。朝食の後は、穏やかな海に出てカヌーに乗って波に揺られたり、釣りをしながらゆったりと過ごす。冬は山へ登ってスキーをするのも良いし、夏にはダイビングを楽しむのも良いだろう。
夕方には沈む夕日を眺めながら、仲間や家族と一緒にドラム缶風呂に入り昼間の汗を流す。もちろん、なにもしたくないときは、室内でのんびりと過ごしたって良いのだ。豊かな自然の中に佇むこのリゾートには、なにもしない贅沢があふれている。
夜はオーロラだ。このあたりは地形に恵まれ、オーロラの出現率が高いという。温かい室内からゆっくりとオーロラを眺めて、次の冒険へのエネルギーをためる。
室内も美しく、シンプルなキッチンの奥の大きな窓からは、Lofoten山脈を臨むことができる。
「このキャビンはゲストに安全で快適な滞在を実現するために細部にまでこだわって設計されている。一方で、屋外の自然が持つ美しい光景を強く印象づけることができるよう、海への張り出し方や、ガラスの反射による光の変化なども計算されている」。この建物を設計したSnorre Stinessen社はそう語る。
この言葉通り、自然と融合しながら滞在する者にゆったりと美しい時間を与えてくれるこのリゾートなら、日常の緊張感を開放し、新たなエネルギーを生み出す源になってくれるだろう。さぁ、明日から次の冒険へ出発だ!
Via:
dezeen.com
manshausen.no
snorrestinessen.com
facebook.com/Manshausen