地元の人たちとアーティストがペイントした、カラフルな外壁が素敵!クリエイティブなコミュニティスペース「Ecology of Colour」
ロンドンから車で1時間ほどのところにある街・Dartford。中心部の公園の一角に、天然染料を使ってカラフルにペイントされた建物が建てられた。外壁を覆う144枚のパネルは、この建物の建築に先立って、地元の人たちとアーティストが一緒に色付けしたものなのだそう。何だかとても楽しげな雰囲気だ。
1階部分は、セミアウトドアの造りになっていて、ペインティングや染め物などのワークショップを開催するのに最適だ。2階の自在に開閉することができるパネルは、実に便利な仕様。少しだけ開ければバードウオッチングをするのにぴったり。大きく開け放って、目の前の森と川を眺めながら過ごすこともできる。キャンドル作りや絵を描くワークショップも行われるそうだ。
このプロジェクトを進めたStudio Weaveは、地域のコミュニティを巻き込むことに重きを置き、デザインを「価値ある学び」のリソースとすることに挑んだ。この建物は、地域のアートスタジオとして使われるだけでなく、周囲の豊かな野生動植物を観察したり、研究を行う拠点としての役割も担う。
ちなみに、ここで行われるイベントやワークショップは「天然染料」と「野生動植物」という2つのテーマをベースにしている。
例えば、自然界に存在するものからどのようにして染料を抽出するのだろうか?このスペースは、そんな疑問にこたえてくれる。抽出された美しい染料は、ワークショップを通じて、実際にクラフトや建築に応用される。染料のもとになる野生植物と、それに惹きつけられやって来る動物や昆虫についても学ぶきっかけをつくってくれる。
彩り豊かなヒマラヤスギの外壁のパネルも、もちろん天然染料でペイントされたものだ。「Joy」と名付けられたこのデザインのパターンは、グラフィックデザイナーNous Vousの手によるもの。地元の人たちを巻き込んで、まさにJoy=ワクワクするようなワークショップが開催されたのだ。
建物のまわりのガーデンは、園芸のプロフェッショナルとコラボレーション。ガーデンでは、イングランド南部に伝統的に自生する植物を植え、それらを天然染料として使うことに挑戦している。美しいイエローの染料となるGoldenrod(キク科の一種)を植えたのは、その一例だ。
あなたの住む街にも、このようなコミュニティスペースができたら、何だかワクワクするだろう。次はどのようなワークショップが開催されるのだろうか?この場所から溢れてくるアイデアがとても楽しみだ。
Via:
studioweave.com
www.archdaily.com