オランダのタイニーハウスムーブメントの立役者が建てた「Marjolein in het klein」
特集コラムでも紹介しているように、オランダはタイニーハウス先進国。近年では、熱烈なタイニーハウス・ファンの女性が「Tiny House Nederland」という情報ポータルサイトを開設して人気を博している。その女性のタイニーハウスに対する想いはサイト運営だけでは収まらず、ついには自分のモバイルタイニーハウスを建ててしまったのだという。
こちらが、そのタイニーハウス情報サイトの運営者マリョレイン（Marjolein）さん。自他ともに認める、オランダのタイニーハウス・ムーブメントの立役者だ。実は彼女は2015年2月から自分自身のタイニーハウス作りに取り組んでいたのだ。
彼女が選んだのは、トレーラータイプのモバイルハウス。建設途中のこの画像からは、屋根や壁に断熱材が施されていることが見て取れる。欧州北部に位置するオランダは冬は長く寒いが、これなら断熱効果が期待できそうだ。
これが満を持して2016年5月に完成したマリョレインさんのモバイルハウス。テラスも増設されているので、天気のいい日は日光浴が楽しめそうだ。
室内の様子がこちら。奥の広々としたソファのリラックスコーナーが目をひくが、実はこれは収納家具。上手に窓の部分に空間を設け、くつろげるスペースに作り替えている。
手前に見えるキッチンには、ガスコンロとオーブンまでついている。タイニーハウスとは思えない水回りの充実ぶりだ。タイニーハウス情報サイトを運営するなかでさまざまな家を見てきたマリョレインさんだからこそ、家具選びにも一切妥協が感じられない。
反対側からはこのような景色が。キッチン横にあるストーブは、寒い冬を越すための強い味方だ。ロフトまで上るための階段だって、もちろん収納と兼用。収容力抜群だ。
ロフトの上は寝室になっている。天井は低いものの、大きな窓があるおかげで圧迫感は軽減される。朝も気分よく目覚められそうだ。
タイニーハウスで気になるのは、バスルームの存在。でも心配ご無用、マリョレインさんの家にはしっかりとコンポストトイレも付いている。
そしてなんと、こんなコンパクトなバスタブまで設置されているのだ。これは建設途中の画像だが、マリョレインさん本人が座ってることでサイズの感覚がよく分かる。もちろん、シャワーも完備されているそうだ。
さまざまなタイニーハウスを見たマリョレインさんが、こだわり抜いて作ったことがよく伝わってくる。最高のタイニーハウスであり相棒でもあるこの家を手に入れたマリョレインさんには、これからも精力的にオランダのムーブメントを牽引していってほしいものだ。
