森の中で、瞑想にふける。ヨガの先生がDIYした「Keva Tiny House」
「毎晩、流れ星を見ながら、眠りにつくの」と嬉しそうに話すのは、カナダのソルトスプリング島に住むRebecca Grimさん。ヨガの先生であるRebecca さんは、森の奥に佇む我が家を「Keva 」と呼ぶ。「純粋・シンプル・平穏」という意味のヒンディー語 kevala からとった名だという。
その名の通り、「Keva Tiny House」はいたってシンプルだ。15㎡の空間にあるのは、大きな窓のあるリビングと、機能的なキッチンと、小さなシャワーだけ。でも、明るいリビングはヨガの練習をするのに十分なスペースだ。
ロフトの寝室はゆったりサイズで、大きな天窓から、高い空が広がる。
家の中は、木のぬくもりでいっぱいだ。窓枠、ベンチ、テーブルなどの緩やかな曲線がアートな雰囲気を醸し出し、水まわりや薪ストーブの周りには、それにマッチした小石のデザインが施されている。
屋根つきのベランダは、家の延長だ。よほど寒くならない限り、お茶も食事も、ベランダのテーブルで楽しめる。
家の中にはトイレがないので、少し離れた屋外トイレに行かなければならない。でも、Rebeccaさんは「朝一番に外へ出る清々しさは最高!歯磨きも外でするのよ」とケロリ。彼女にとっては、不便どころか、自然とのつながりを楽しむ機会になるようだ。
「Keva Tiny House」にかかった費用は$50,000(約500万円)。Rebeccaさん自らのデザインで、大工さんの友達の手を借りて、6カ月で完成したという。「20代で家を持つなんて無理と言われる時代に、こうして自分の家を持てることが何よりも幸せ」と語る彼女は、まだ27歳だ。
大自然の中で、本当に必要とするものだけと暮らす。そして、時々、外の世界を覗きに旅に出る。そんな身軽なライフスタイルに、未知の可能性が広がる。