空き家問題の解決につながるか。江戸時代の酒蔵を改修した「蔵舞台」
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和紙、花火産業が昔から盛んな山梨県市川三郷町。人口の集中化による地方の過疎化の煽りは、ここの土地でも起こっていた。
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左上は江戸時代まで酒蔵として使われていた建物だ。見るも無惨に朽ち果てている。そこでホルヘ・アルマザンと慶応大学アルマザン研究室、さらに地元の人たちの意見も取り入れ、共同でこれをコミュニティースペースへと作り変えた。それが右上の写真だ。壁は見違えるほど白くなり、しっかりした印象を受ける。
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「我々のゴールは古い酒蔵を残すということだけではなく、歴史と建築的特徴を生かしつつ新しい命を与えることだった」と語るアルマザン。素材やリノベーションの方法は日本の伝統的なものを採用し、まだ使えそうな屋根の部分はなるべく昔のまま残した。伝統的な酒蔵によく見られる、壁の下の部分を守る羽目板も作り直した。建物から商店街へと続く庭にはさまざまなサイズの大きな丸い布石を置いた。これも日本ならではだ。
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しかし新しさのアプローチも忘れてはいない。利用目的を多様にするために、中から外にかけてのびる小さなステージとしても使える場所を作った。天井からはレールに吊るされたスポットライトもある。
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日本での空き家問題がニュースで多く取り上げられている昨今だが、このような地域一体型のクリエイティブな取り組みが空き家問題の解決の糸口になるかもしれない。