100年の歴史を大胆リノベ。シドニー「フィンガー・ワーフ」の埠頭ホテルの魅力
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これはショッピングモールでしょうか……?いいえ。ここは、ホテル。それも海に突き出した埠頭の上にあるホテル。「Ovolo Woolloomooloo」は、シドニーのビジネス中心街から1.5km東にある波止場・ウールムールーにオープンした、ブティックホテルなのです。
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このホテルは、3階建ての埠頭を貫く長ーい建物「フィンガー・ワーフ」の一角にあります。「フィンガー・ワーフ」は、長さ410m・幅64mの世界最長の木梁構造の建造物。真ん中を走るトンネルを中心に2棟のスペースが対を成しています。
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ウールの積み出し、兵士の出征、移民の到着と、オーストラリアの歴史をつぶさに見てきたシンボリックな建物は、やがて荒廃が進み、一時は政府による取り壊しが決定。しかし、住民の猛反発とボランティア団体による抗議の結果、なんとか存続にこぎつけます。そして、1990年代に気鋭の建築家集団 The Buchan Groupによって、地元の誰もが目を見張る見事なリノベーションに成功し、ランドマークに新しい命が吹き込まれました。
「Ovolo Woolloomooloo」は、オーストラリアに本拠を置く建築事務所 HASSELLが設計。ちょうど「フィンガー・ワーフ」100周年にあたる2015年にお披露目を迎えました。
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HASSELLは、「フィンガー・ワーフ」の真ん中を貫くトンネルを、ホテルの“背骨”としてのパブリック・スペースにしました。バラエティに富んだ空間で、ユニークな気分が楽しめるオリジナリティを実現しました。
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この広大なパブリック・スペース「Lo Lounge」では24時間、コーヒー、食事、アルコールが楽しめます。そのときの気分に合った場所を選んで過ごすのもいいですね。
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そして両サイドの客室棟では、海の埠頭ならではのロケーションにたっぷり浸ることができます。
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「フィンガー・ワーフ」には、「Ovolo Woolloomooloo」の他に、いくつかのレストラン、個人所有のアパートメントなどが入居。遊歩道のある複合施設という意味では、広い意味でのモールと言ってもいいのかもしれません。
アートギャラリーや図書館、植物園のある、広大な芝生の広場「ドメイン」にも近く、波止場とはまた違った気分が味わえます。海の潮風と一面の芝生の開放感、落ち着いた大人の街並みが一度に満喫できる最高のロケーションですね。
ウールムールーは、現在シドニーでもっともオシャレで洗練された街になりました。地域の人たちの愛による「フィンガー・ワーフ」の再生が起こした、ちょっとした奇跡のように感じます。