合体ロボカー登場?イタリアンデザインの自動運転車はここが違う
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世界の主要自動車メーカーや、Google、Appleなどの巨大IT企業も開発にしのぎを削る自動運転車。中には、ユニークなコンセプトでほかにない自動運転車を実現しようとしているスタートアップもいる。
「NEXT」は、合体したり分離したりする“群れる自動車”。SFアニメに出てくるロボットみたいだが、どうせコンセプトモデルでしょ?とおもったら、どうも本気で実現化しようとしてるみたいだ。
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NEXTのフルスケールモデルのドバイでの実証実験の動画を見てほしい。運転席がないのにちゃんと走行している。合体、分離、回転技もある。
ご覧のようにNEXTとは、モジュール式ポッドのような自動運転車で、単体でも連結・合体しても走行できる。1ユニットの長さは2.7mで6人乗り(+4人の立ち乗り可)、5つのユニットを連ねると30人〜50人乗りのバスのように変身する。
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最後尾のユニットをカフェテリアやトイレとして使用することもでき、連結部分のドアを開放しておくことで乗客はユニット間を自由に行き来できる。ハイウェイでは一体化してエネルギー消費を抑えて走り、一般道に降りたらユニットを分離してそれぞれの行き先に乗客を送り届ける、といった使い方が想定される。空港からホテルへの交通機関などに最適だろう。
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動画にあるように、送迎やドアのキー認証はスマホのアプリでおこない、カフェテリアでの飲食へのチャージもアプリ決済だ。レストランやカフェテリア、トイレ専用のユニットをアプリからコールして、必要なときに合体するといったことも可能。充電が低下した場合に、走りながらバッテリーモジュールを交換することもできる。長距離ドライブでのおもらし恐怖がなくなるって素晴らしい!
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YADOKARI的に見て興味深いのは、NEXTはトレーラーハウスやモバイルショップなどにも活用できそうなところ。
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NEXTは、カリフォルニアに拠点を置くNEXT Future Transportation社が開発をおこなっている。アメリカ企業なのに、WEBサイトのヘッダーにはわざわざ目立つように、“DESIGN in ITALY”とイタリア国旗のアイコン付きで謳っている。開発チームはイタリアにいるようだ。そこをクリックするとTommaso Gecchelinのサイトに飛んだ。
Gecchelinは、同社のファウンダーの一人で、最高技術責任者(CTO)とインダストリアルデザインを手がけているイタリアのベニス出身の人物だ。CTOとデザイナーの名義のほか、発明家、物理学者と記してあるので、NEXTのコンセプトモデルの発案者であり、彼が開発の中心人物なのは間違いない。そしてイタリアンデザインに誇りを持っていることも。
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NEXT Future Transportation社の設立は2015年だが、Gecchelinは2012年からNEXTのデザインに取り組んでいたようだ。最初のコンセプトは、水平に倒れるカートのようなデザインだった。
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NEXTの現バージョンのシェイプもかっこいいデザインだが、個人的に一番気に入ったのは下記の動画にある折り紙のようなシートデザイン。ぜひプロダクト化してほしい。
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ドバイに本社を置き、Uberのようなアプリ配車サービスを中東や北アフリカで展開するCareemが、NEXT Future Transportation社と提携を結んだ。Careemは技術開発に1億ドルを投資することを宣言している潤沢な資金を持つ企業。新しもの好きのドバイなら、NEXTを街で走らせて世界の注目を集めたいと考えても不思議はない。
欧米や日本では、レベル3以上の自動運転車を公道で走行させることは、現在は法律的にできない。そして法律を改正したり環境を整備するのにはまだまだ時間がかかりそうだ。
しかしドバイなら?
Via:
next-future-mobility.com
facebook.com/next.future.transportation
techinasia.com
gulfbusiness.com