ケベックの森に潜む。3つのドームハウス「dômes charlevoix」

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広大な国土面積を誇るカナダ。雄大で豊かな自然に恵まれ多くの森林を有している。美しい紅葉の時期が過ぎると、吹雪が舞い、極寒の厳しい冬を迎える。

息をのむほど美しい紅葉が広がる森林、ここはカナダの東にあるケベック州Massif de Charlevoix (マッシフ・ドゥ・シャールボワー)の隣に位置する「petite-rivière-saint-françois (プティ・リベー・サン・フランソワ)」、その中にちらりと見える白色のドームは一体なんだろう。

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上からみると、まるで深い森の中に不時着したUFOのようだ。実はこれ、オールシーズンに対応できるように建てられた「エコ・ラグジュアリー」な宿泊施設なのだ。

建築したのは、bourgeois / lechasseur architects (ボージョワ / ルシャシュオーアーキテクツ)で、「dômes charlevoix(ドーム・シャールボワー)」というリゾート型ドーム。ケベックでの大規模なツアリストプロジェクトの一環として建てられた。

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ドームは全部で3つ。それぞれが独立している。周りの木々に溶け込むように木製のテラスの上に建てられているので、遠くから見ると、ドームだけ宙に浮いたUFOのように見える。
3つのドームは同じ駐車場を使うのだが、ドームへのアクセスはそれぞれ別のルートが用意されている。

ドームの中は、幾何学的な外観と異なり、テントのシートと同じ素材を使った内装で、とても柔らかで居心地の良さそうな印象を受ける。

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全体を支えるような黒いボックス部分がドームの中心にあり、片側は収納棚を備えたベッドスペースとなっている。

ベッドの背面に、キッチンやトイレなどの水まわりの設備を配置して、それ以外の空間がリビングのスペースとなっている。白い外装とは対照的に、室内は黒と木目を基調にしたスタイリッシュな内装になっている。大自然の中であることを忘れてしまうくらい、モダンな作りである。

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室内の床は外の木製テラスとは対照的に、光沢のあるコンクリート造り。単にデザイン的にかっこいいというだけではなく、放射性があるため、室内の温度を一定に保つ効果がある。

キッチン、ベッドルーム、リビング。通常の生活に必要なものは全て揃っている。

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スマートなデザインの黒い暖炉や、座り心地の良さそうなソファーにもセンスの良さを感じる。

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外にある薪をストックする倉庫には、極寒の冬を過ごすために十分な量の薪が備蓄されている。

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このドームにはロフトのような2階があり、1階にあるベッドルームとは少し趣が変わった寝室専用の部屋。

寝室の南側窓のテントをめくると、ケベックの美しい森の風景が眼下に広がってくる。ベッドに寝ながら、セイント・ローレンス川を遠くに臨むこの絶景を眺めるための寝室なのだ。

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さらに窓を南側にすることによって、日中の暖かい光を室内に取り込むことに成功している。室内が明るくなるばかりではなく、凍えるカナダの冬でも日中を暖かく過ごせる利点がある。

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外の木製テラスには、倉庫や食事をしたりするスペースの端に、お湯をためられる浴槽が設置されている。
たっぷりとお湯を貯めれば、カナダの大自然の中で露天風呂を楽しむことができるのだ。誰にも邪魔されず、紅葉を眺めながらのんびりと入浴できるなんて、なんと贅沢なことか。

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壁にある飾りのような木の出っ張り、なんと、上着や帽子などを掛けるためのフック。スタイリッシュなインテリアの雰囲気を壊さないよう、こんなところまで気配りがなされている。

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テント素材による二重構造のドームは、極寒の地での保温性の観点ばかりではなく、建築に要する時間や労力、コストの観点からもとても素晴らしいアイデア。山奥や秘境の地でも自然環境を破壊することなく、エコでラグジュアリーなリゾートを建築することができるのではないだろうか。

さらに、災害時の仮設住居としても参考になるアイデアかもしれない。

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