アルミニウムを使った未来的な軽量トレイラー「POLYDROPS」

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トレイラーは、一般的にはキャンプなどの道具を運ぶために車で牽引する付属的な車両だった。しかし近年、住居や不動産に対する価値観の変化や、トレイラー自体の進化に伴い、トレイラーを「生活する」為のモバイルハウスとして利用している人々が増えてきて、トレイラーの使用目的が少し変化しているようだ。今回紹介するトレイラーもその流れの一つと言えるだろう。

この未来型トレイラーの設計者 Kyung-Hyun Lew (キュンヒュンルー)は、SCI-Arcという学校の学生で、学校の課題としてこのアイデアを生み出した。

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このスタイリッシュな未来型トレイラーのボディーには、飛行機にも使われている非常に軽いアルミニウムを使用した。総重量は308キログラムで、軽さだけではなく頑丈さ、加工のしやすさも併せ持つ優れた素材といえよう。

この超軽量なボディーに、Timbren ( ティムブレン ) の1,200ポンド(544kg)独立型サスペンションや、チタン製の油圧ディスクブレーキシステムを搭載し、横幅は167cmと、大半の車のサイズよりもコンパクトなので、今までにないスムーズな牽引感が可能となった。

基本的にはティアドロップ型のトレイラーとなるのだが、幾何学図形を用いてトレイラーを構成していることから「Polydrop(Poly-drop: 多数の-ドロップ)」と名付けられた。

ただしこれはキャンピングトレイラーとして設計されたわけではなく、旅の間持ち運べる「ポータブル・プライベート・スペース」として作られたそうだ。例えば、開発者のLewはこれを大学の駐車場に止めて、静かに勉強できる空間として使ったり、マイクロオフィスとして使用している。

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もちろん、キャンピングカートレイラーとして一度荒野に車を走らせれば、快適なタイニーハウスとしてその実力を見せつける。

トレイラーのドアは両側面が上側に跳ね上がり、正面から見ればまるで鳥が翼を広げているようにも見える。

中を見てみると、大人2人が寝られる程のベットがすっぽりと収まっている。壁に貼られた黒いマットは、座るときの背もたれだろう。それ以外何もない。

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内装はメタリックな外見とはガラリと変わり、温かみのあるマツの合板が貼られ、非常に居心地の良い空間を演出。黒いマットは、内装のアクセントになっていておしゃれなだけではなく、断熱材や、衝撃を和らげる緩衝材の役割も果たしている。デザインと機能を同時に果たしているわけだ。

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ベッドの足元の壁には収納用の棚や、ライト、コントロールパネル、ヒーター、さらに、USBや12Vの充電コンセントもビルトイン。これらの電力は、トレイラーに取り付けられている100Wのソーラーパネルシステムで賄っている。

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後ろ側のトランク部分を開けば、収納スペースだけではなく、小さなキッチンを装備。小さなポータブルコンロが使えるくらいの設備だが、コーヒーを沸かしたり、簡単な調理には十分活躍する。キッチンの下が収納スペースで、調理器具など簡単な物を収納できる。

後部の扉を直角に上まで開ければ、ちょうどキッチンの真上にLEDライトがあり、日が暮れた暗がりでも、自然に囲まれながら十分に夕食の準備が可能だ。

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デジタル、インターネットの時代になって、デジタルノマド的な生活スタイルの人もふえている。自分の気の赴くままに移動しながら、ときにはこのように、お気に入りの景色を眺めながら仕事をする生活に憧れる人も多いのでは。

今回のモバイルハウスのトレイラーがあったら、スタイリッシュにノマドな暮らしが送れることは間違いない。

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