3Dプリントで作ったオフグリットハウス「mOne」

via: https://www.dwell.com/

このラグジュアリーな雰囲気のスモールハウス、実は全て3Dプリントの技術で作られたものだ。アメリカ合衆国のネバタ州・レノという街にある、haus.me(ハウス・ドット・ミー)という会社の工場で作られた。何年もの研究と試行錯誤の後、現在この3Dハウスの販売を開始させた。

第一号の3Dハウスはウクライナにいるクライアントで、大きさは約37平方メートルほどのもので、「mOne (エム・ワン)」という名前をつけた。

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通常家を建てるときは、まず土台や基礎を作ってから、断熱材を敷いて壁を作っていくという工程だが、3Dプリントでの家つくりの方法は全く逆になる。まず、特許も取得した独自断熱ポリマーの素材を3Dプリンターにかけて、そこから、建築物の素材、骨格をそのまま削り出していく。

この家は単に3D技術を使っているというだけではなく、オフグリッドハウスでもある。
屋根にソーラーパネルを設置して、全電力をそのパネルでまかなうことが可能になっている。

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通常、ソーラーパネルが作り出すことができる電力で家中の電気を賄おうとすると、多少無理がある。時には生活に我慢を強いられることも少なくはないだろう。しかしこの3Dハウスは、haus.meの工法と独自に開発した断熱素材のおかげで、室内の温度をある程度一定に保つことができるようになったため、家自体のエネルギー消費量が従来型のものと比べて1/20に抑えることが可能になった。自前の太陽光発電だけでも十分に電力をまかなうことが可能となったわけだ。さらに、大開口の窓を取り付けたことで、日中は自然光を十分室内に取り込み照明・暖房いらずの快適な空間になっている。

加えて空気を水に変えるジェネレータ装置もあり、浄化システムもあるため、綺麗な水も自給自足で作ることができる。電力システム・空気-水変換システムにしても、インフラに関して完全に自給自足可能だ。たとえ自然災害などで公共のインフラが絶たれてしまったとしても、問題なく普段の生活が可能だ。

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もちろん3D技術を用いて作られているため、どこでも発送可能。つまり、たとえどこにいても、購入者はこの家に住むことができるというわけだ。

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この3Dのスモールハウスは、オフグリッド仕様なだけではなく、最先端のテクノロジーも導入している。例えば、指紋認証や顔認証テクノロジーを利用し、セキュリティーに関しても万全を期している。室内のほぼ全てはクラウドで管理されており、アプリケーションでコントロール可能。

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収納スペースやキッチンも隠れており、これもアプリケーションで出し入れが可能となっている。

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トイレ、シャワーなども、浄化システムを使って水をリサイクルしながら、水を無駄にしない生活が可能だ。

今回の約37平方メートルの大きさの「mOne」に加えて、現在は、約2倍の大きさの「mTwo ( エム・ツー )」、そしてさらにその2倍、つまりmOneの4倍の大きさの「mFour ( エム・フォー )」というモデルもラインナップに加えられている。エム・フォーはリビング2部屋、寝室3つ、洗面所2つと、大家族でも住めるようなセッティングになっている。

基本的にはhaus.meのこの3Dハウスシリーズは、富裕層向けに作られるもので、インフラを整えたもので最低でも$199,999米ドルからの販売となり、そこから追加で、オフグリッド機能や他の機能、インテリアなどもオプションで付けられるようになっている。

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最先端のテクノロジーを研究開発し、それを維持していくために、なかなか高額な値段になってしまうのは致し方ないところではあるが、将来的には安価にして、誰でも手の届く価格にしていく予定とのことだ。

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将来、どの程度3Dプリントでの家つくりが発展するかは未知数だが、この分野の可能性は無限大で、非常に魅力的で興味のあるスモールハウスだど言える。特に、地震や台風など、自然災害が多い日本では、公共のインフラや原子力発電などに頼らずに生きていきたいと考えると、このようなシステムの採用も選択肢の一つに加えてみる価値はあるのでは。

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