飛行機をトレイラーに応用「Aero Tiny」
ここは南半球、オセアニア大陸のオーストラリア。
今回のタイニーハウスは、この広大で自然豊かな大地に斬新なアイデアを採用したものだ。
なんと使用済みの飛行機の胴体を再利用してトレイラー、モバイルハウスに作り変えたのだ。
普段タイニーハウスを作っているRick&Mitch Keel(リック&ミッチケール)が制作に携わった。
このトレイラーの名前はAero Tiny (アエロタイニー)
確かに見るからに、このカーブを描いたルックスは飛行機を再利用したものだとわかる。
飛行機のあのアルミの胴体が、そのままモバイルハウスの外装として使われているからだ。
Dash 8(ダッシュエイト)と言う航空機を解体するところから始まり、中のシートを全て取り外し、スペースを作った。
制作期間は6週間。結果としてサステイナブルなタイニーモバイルハウスが誕生した。
中のスペースは約12平方メートルほど
トレイラーなので、車で引っ張り、モバイルハウスとして使用できる。
入り口はもちろん、航空機でよくみる胴体がそのままパカリと開く階段形式の入り口の仕組みをそのまま使っている。
ただし、この部分をそのまま使おうとすると、このトレイラーの高さを厳密に調整しなければならなかったため、そこが最も頭を使う部分だった。
また、緊急出口もそのまま残しているのがわかる。
飛行機に飛び乗り、これから旅に出る高揚感をここでもそのまま味わうことができるのだ。
反対側に回ると、元の飛行機ではない増設部分が見える。
折りたたみ式のデッキも付け加えられている。
ここもコンセプト通り、どこか飛行機っぽいデザインとなっている。
モバイルハウスもこのような外と中をつなぐようなエリアがあるとナイトでは生活に大きな違いが出てくる。
もちろん生活の方は、座席に座りシートベルトで締め付けられ、身動きの取れない窮屈なものではなく、オフグリッドの地に足のついた快適な生活を送ることができる。
中を覗くと、確かに飛行機らしさは残っているものの、まるで宇宙船にいるかのような、近未来的な内装だ。
航空機に必ずついている頭上の収納スペースもそのまま残してあり、飛行機にもともとある小さなスペースを有効活用する工夫をそのまま継承している。
入り口のそばにある、キャビンクルーのシートもそのまま残している。
ビルドインの折りたたみ式チェアであるため、これは以外と便利だ。
また、折りたたみ式のシートから着想をえて、奥にあるダイニングテーブルも折りたたみ式にした。
飛行機を特徴付けるような丸窓もそのまま残してある。
飛行機から景色を眺めるように、ここから外の形式を覗き込むことができる。
反対側はガラス窓が豊富に取り付けられている。
飛行機にもともとある丸窓では不十分であったが、これなら室内に日光をふんだんに問い入れることができ、自然光で部屋が自然と明るくなる。
このレバーを使って入り口の開閉ができる。
またドアの上にはEXITサインがそのまま残されている。
このような装置やデコレーションを残すのも面白く、気分を高めてくれるアイテムだ。
先ほども述べたように、このトレイラーはオフグリッド対応だ。
そして、ソーラーパネルをつけているため、電力の自給自足が可能だ。
また、水の貯蓄装置やポンプをつけ、トイレや洗面所、小さなキッチンなどの水まわりを付け加え、より生活可能なスペースにした。
アメリカで伝説的なトレイラー、あのairstreamも飛行機をモデルに作られたことから、もともと飛行機とトレイラーの相性は良い。
日常生活から、長距離移動までどんな用途にも答える代物だ。
このタイニーハウスで生活すれば、オフグリットな暮らし旅へと飛び立つことができるだろう。
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