トレーラーからインスパイアされたスモールハウス「12.20 House」
ブラジル人建築家Alex Nogueriaがトレーラーから発想を得たのが「12.20 House」だ。
このわずか45平方メートルの金属クラッドとコンクリートでできたワンルームに勉強部屋、リビング、ダイニング、キッチン、バスルームそしてベッドルームが効率良くおさまっている。部屋の片面は大きな窓があり開放的な一方、部屋の三方は光が入らないよぅに閉ざされており、それにより室内の気温の上昇を抑えている。
家の正面は完全に閉ざされ家の中をうかがい知ることはできない。玄関から入ると、ちょうど一人分のデスクがある。その背後の壁沿いにはソファーがあり、その前方にはダイニングセットが。そこまで行くと一気に視界が開ける。家の壁一面の巨大なガラス窓からは家の8倍もの面積を持つ庭が見渡せる。庭にはこの家を作る際に出た廃材でできた黄色い巨大オブジェが家を見下ろすようにそびえ立つ。
ダイニングテーブル越しからは明るい日差しの差し込むキッチンとベッドルームが見える。ベッドルームは通常では考えられないほどオープンだ。引き戸になっているガラス戸を全開放すると、庭へとつなぐデッキとひと続きになり、まるで庭も家の一部のようになる。またキッチンの裏側にはバスルームが隠れていて十分なプライバシーが保たれている。
室内のインテリアは現代的でミニマルな清潔で直線的な印象だ。ほとんどの身の回りのモノは大きく作られた収納に綺麗に収まってしまうので、生活感をあまり感じさせない。ベッドルームの壁のブロック塀は部屋に少し工業的な印象を与え、つやのある床は外光を反射させ、閉ざされたリビングルームを明るくする。
実際に住んでみると一体どんな住み心地なのだろう、興味のある方は是非ブラジルのマットグロッソ·ド·スル地区を訪ねてみてはどうだろう?