伝統的な設計と最新のエコ技術を活用してスウェーデンの学生が考えた学生の家「HALO」

「太陽の周りに輝く輪」にちなんで名付けられた4人用の学生の家「HALO」。一見シンプルに見えるが、実はとても計算しつくされている。

「HALO」には、ユニークな太陽光発電統合屋根と気候適応システムが組み込まれていて、ほぼすべての場所や気候に応じて調節することができる動的な換気システムが設計されてある。主な構造は、スウェーデンのトウヒから構成されている。屋根は年間を通じて最大のエネルギーの利益を提供するだけでなく、暖かい夏の数ヶ月の間、家の過熱を防ぐために方向付けされている。屋根は一日中太陽の移動に伴って建物と周囲のデッキエリアの日陰を提供し、降雨や風も関係なく屋外スペースを活用することが出来るため、気分転換に外で読書なんてこともどんな天候でも可能にしてくれる。

このユニークな屋根のデザインを可能にしたのが、軽量で柔軟性にすぐれている、SABICのLEXAN BIPVパネル。簡単に​​組みたてることが出来、伝統的な太陽光発電システムよりも設置が簡単で軽量のため、設置や運搬にかかるコスト削減も可能。「HALO」の82平方の太陽光発電統合屋根は、家庭内で使用可能なエネルギーの10キロワットを生成することができる。

室内は固定及び可動家具を組み合わせて、好みのスタイルに部屋のレイアウトを変更できる。一人のプライベート空間も大切だが、通常より共同スペースが多く設計されていて、共有し学びあうことができる空間をもっとも大切にしている。家の円形は相互作用とコミュニケーションを促進し、共同空間を提供する。ここでのアイデアや習慣は、将来「HALO」のような型破りな形状を設計したような、面白いことをたくさん実現してくれるはずだ。

アメリカのエネルギー省(DOE)が実施する、2013年に中国で行われたソーラー十種競技で、「HALO」を設計したスウェーデンチームは第3位。このプログラムは、大学のチームに、ソーラー住宅を設計、建築、そして実際に稼動させるという課題が与えられ、世界中から大学生チームが「太陽(電池)をエネルギー源とした住宅」を実際に建設し、その建築技術、居住性、省エネ度などを10項目にわたって評価する。なおかつこれらのエコ住宅は、費用対効果があり、省エネで、外見的にも魅力的でなければならないが、この大会で第3位は、素晴らしい成績である。

こんな素敵な学生の家で過ごして得た友情は、どんな栄光よりも一生の財産になるはずだ。

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via:archdaily