発展途上国の住民に快適で安全な住まいを「Eco-Cabanas」
建築家デザイナーのクリストファー・ノン氏が、経済的にも環境にもやさしい小屋を平和村財団のためにデザインし、建てられた「Eco-Cabanas」。南米で最も貧しいベネズエラに第一号が完成。発展途上国の住民に生活するための安全な場所を提供し、なおかつ快適で素敵な家に住んでもらおうと始めたプロジェクトだ。
デザイナーズハウスは、必ずしも高価な材料でなければいけないという決まりはない。「Eco-Cabanas」は基本的に現地で調達できる材料で、500ドル(約5万円)以下で建てられるように設計。南米の雨にも負けない耐久性と、過酷な天候から腐食を防ぐように考慮されている。ガラスは不足しているため、道路から拾い集めたビール瓶やペットボトルを壁に埋め込み、もざいくアートのようにデザインした。
蝶の羽ように広がる屋根が水を跳ね返し、雨漏れを防ぐ。高床式住居にすることで、シロアリの侵入を防ぎ、地面の不快な湿度から少しでも離れることで、快適に過ごせるようにした。また、涼しさを感じられるようにと、住宅を北と南向きにオープンにデザインすることで、できるだけ風通しをよくした。
クリストファー氏は、「Eco-Cabanas」が快適な住まいを提供するだけでなく、ベネズエラの環境の配慮につながるプロジェクトになればと期待している。
Photo by Nick Brown / Open Architecture Network