旅するアーティスト・イン・レジデンス

 

 人生はクリエイティブだ。

 僕らは湧き上がる好奇心に

 従う勇気を持っているだろうか?

 

このマニュフェストに強く魅かれ、YADOKARIに参加しております。

はじめまして。YADOKARIサポーター、きむら かずたか です。

音楽大学を卒業し、楽譜出版社に勤務。趣味のマラソンをきっかけに、各種スポーツやアウトドア生活に挑戦しています。それらの活動を通し、職業、世代や性別、地域を越え、尊敬すべき多くの人々と出会いました。現在、会社員の傍ら、更に多くの人々と“つどい・つながり・つくる”をテーマに活動しています。

 

未来の住まい方って何だろう?


今回は、これまで出会った“今”を活きる『人』に焦点を当て、“未来”の豊かな住まい方をほんの少し、考えてみたいと思っています。

乱文どうぞご容赦ください。

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アーティストがまるで帰宅するように集うスタジオ


 

「私はここに居るだけでいいの」

 

そう照れながらお話してくれるのは、『STUDIO 1619・』のオーナー、加藤史子さんだ。

いつもの席で、いつものように。母のように、姉のように。アーティスト達を迎えている。そんな加藤さんの人柄に魅かれ、みんな、まるで帰宅するように、ここへ集ってくる。その中には、第一線で活躍するプロアーティストも多くいる。

 

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東京・練馬区にあるこのスタジオは、クラシック専門の音楽スタジオとして、2001年に加藤さんご夫婦が開業されました。今は他界された旦那様の長年の“夢”だったそうで、当時やっとの思いでこの物件に巡り会い、大改修の末の開業だったとか。

スタジオはマンション1階のギャラリーと、地下の音楽スタジオで構成されています。こんなに贅沢にスペースを使うスタジオ、東京都内だと少ないような気がします。 音楽スタジオの一室は、防音・残響計算された構造になっており、レコーディングもしばしば行われるなど、プロからも高く評価されています。

また、ギャラリーは日差しの差し込むゆったりした空間で、ワークショップなども不定期で開催されています。

 

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「ここは、みんなのスタジオ。好きなように使ったら良いの。私も好きに営業するから。」

 

加藤さんは、そんな風にお話されながらも“これから”に目を向けている。

今後、定期的なワークショップやギャラリーコンサートなど、幅広い分野のアーティスト達がより一層、集い・繋がれる空間を作りたいと考えている様子。

『STUDIO 1619・』に帰宅するアーティストがどうやら増えそうだ。

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アーティストと「YADOKARI的住まい方」


厳しい経済情勢の昨今、芸術分野への逆風は益々強まっています。秀でたアーティスト達は今、それぞれの枠を越えた表現活動に活路を見出そうと、模索しています。

 

加藤さんのお話から、YADOKARI的な発想を紡いでみる。

 

スタジオやギャラリー仕様に改修したトレーラーハウスで、アーティスト達が各地を巡り、土地の方々と交流し、文化の種を蒔きながら、自由に芸術活動を行う。

旅するアーティスト・イン・レジデンス(※)。

 

『ムーブ・レジデンス・イン・アーティスト』

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もっと好きな場所で

もっと自由に表現する

 

そんな未来の住まい方があっても、良いのかもしれない。

 

※[アーティスト・イン・レジデンス]国内外の芸術家を地域に一定期間滞在させ、創作活動をさせる制度・事業。滞在期間中、芸術家たちは創作の過程を公開し、地域の人々と交流をしながら、作品を制作する。

 

【協力】

クラシック スタジオ・ギャラリー『STUDIO 1619・』

 

写真/文:きむら かずたか