6つの小さな小屋が合体! エネルギー効率の良い家「Casa GG」

丘の上に並ぶ、6つの小さな小屋。身を寄せ合って並んでいるようなこの小屋たちは、実は中心部分でくっついています。6つのパーツが合体して、ひとつの家族の住まいとなっているのです。
「Casa GG」と名づけられたこの家が建っているのはバルセロナ北部。スペインの建築家 Alventosa Morell Arquitectesによって設計されました。

バルセロナに移住してきた家族の望みは、できるだけ短い期間で、費用もあまり掛けずに、エネルギー効率の良い家を建てることでした。なんと4ヶ月で建てられたこの家には、パッシブハウスの考え方が取り入れられています。

パッシブハウスとは、ドイツパッシブハウス研究所が規定している性能基準を満たしている家のことを指します。西洋ではセントラルヒーティングがあたりまえですが、建築物の性能を高めることにより、このようなアクティブな冷暖房は必要無くなります。完全に冷暖房設備がゼロというわけではありませんが、パッシブ(受け身)なもので充分なのです。

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周囲の環境に溶けこむように、地元のリサイクルの木材をふんだんに使っており、冬の間は熱を逃しません。太陽の熱を蓄え、わずかな暖房設備だけでまるで温室のような自然な暖かさを保ちます。

夏にはガラス戸を開放すれば、涼しい風が家の中をめぐります。目の前に広がる景色はモンセニーの山々。なんとも贅沢な眺めです。庭に張り出したリビングルームは、ガラス戸を開け放つとそのままテラスのようになります。明るい色の木材が基本のトーンですが、それとは対照的に、床にはコンクリートが使われ、全体のイメージを引き締めています。

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最も南側にせり出しているのがリビングで、その他の庭に突き出した2つの部分が子ども部屋です。北側の小屋がキッチンとバスルームになっていて、これらを繋ぐ中心部分がダイニングルームです。

独立したコテージのような個々の部屋と、それらをゆるやかにつなぐ家族のためのスペース。それは、ちょうどいい距離感を保つ家族の姿をそのまま形に表したかのようです。家族と同じ家に住みながらも、自分専用の家を持ったような気分になれそうですね!

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