浮世離れにどうぞ、「絶壁」の上のオフグリッドハウス「Gambier Residence」

カナダ南西部、Gambier諸島にある「Gambier Residence」は、Battersby Howat Architect の David Battersby と Heather Howat によって2007年に建てられました。この家は大海原の小さな島の、断崖絶壁の上に、ひっそりと存在します。

Gambier諸島は数少ない、自然本来の姿を維持している土地で、草木が青々と茂り、そして40キロ四方にわたり広がっています。West Vancouver から、water taxi(小さなボート便)に乗って30分弱で到着するそうです。

「Gambier Residence」の外観は船首のようで、船着き場から見ると、崖の上に船の頭が飛び出ているように見えます。

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お家は、地面から露出している草木の茂った岩を、4つの壁でぐるりと囲む造りになっています。壁全体はガラス窓になっており、お家の中にいながら、外の緑を感じられる暮らしです。窓からは豊富な自然昼光が差し込みます。

このお家、建てるのは容易ではありませんでした。材料がいっぱいに積まれた船舶が真夜中に(満潮時に積み荷をおろすため)船着き場に到着しヘリコプターを用いて骨組みなどが作られました。船着き場から建設地までの道のりは、めまいがするほど急傾斜で、とても歩いて材を運べるものではありませんでした。
その甲斐あって、ロケーションは抜群です。船着き場からは、Gambier諸島の雄大な自然が覗けます。ほんの数十メートル先で、イルカがはしゃいでいたりすることも。そして、このお家は、映画業界の方が依頼したもなのです、ロケーションの抜群さにも納得ですね。

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ちなみにこの「Gambier Residence」には、オフグリッド技術が詰め込んであります。屋根には 雨水を貯蔵するための仕組みが施してあり、 また光エネルギーを最大限活かせるようポジショニングされ、傾斜が49°で統一されたソーラーパネルがあります。雨水は自然(重力)送り式濾過装置を通り、デッキ下のタンク(容量約7500リットル)に貯蔵。夏場はソーラー発電のものだけで十分に家が機能するそうです。水も電気も自給、というわけですね。
映画業界人も一目置いた自然溢れるロケーション、そしてそれを活かしたオフグリッド技術。自然条件をお家に引っぱりこみ、エネルギーを生み出すとはあっぱれですね。

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Via:http://www.dwell.com/