世界の小さな住まい方

食べて寝て本を読むための二人だけの週末キャビン「Charred Cabin」

石井敦子プロフィールアイコン | 2014.10.8
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緑の絨毯とサボテンに囲まれた山の斜面にある小さな、小さなキャビン。今回紹介するのが、南米チリの湾岸地域にある山の上に建てられた、たった15平米の週末キャビンだ。

家を建てる際、建て主たちのほとんどは、建築家に対して、数々の要望を並べる。ところが、今回の家の建て主が建築家に出した条件は「食べて、眠れて、本が読める」というミニマルさ。建て主は普段サンティアゴで暮らすアカデミックなカップルだ。忙しい日々から離れて気分転換するための隠れ家としてこの地を選んだ。

今回このキャビンを建築したのは、チリのサンティアゴを拠点に活躍するDRAAという建築事務所。この事務所は急こう配の三角屋根のスキーヤーのための別荘なども手掛けている。

ミニマルが今回の建築のテーマにもなった。このキャビンを建てる際も、環境負荷がかからないよう、杭打ちタイプの高床式にした。10本の杭がしっかりと土台を支えており、高床式のため風通しも良い。構造には超エネルギー効率の高い断熱パネル(SIPS)を使用。また、炭化加工されたパイン材の外壁は化学物質を使用せずに害虫、湿度などから木材を保護する。

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入り口の扉を開けると、右手にキッチンがある。キッチンやバストイレの水回りは入り口付近の部屋の片側に配置され、その真上にロフトがある。寝室であるロフトへは部屋の中央にある黒いハシゴで登る。通常ロフトにマットレスを敷く場合、床にそのままマットレスを置くだけのことがほとんどだ。だが、ロフトに空気を循環させるために切込みが入る工夫により、マットレスを置いても湿気がたまりにくいようになっている。

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パイプやケーブル類は合板の裏に隠れているためすっきりとしている。インテリアのアクセントはナチュラルな木目の壁面に映える黒いハシゴと天窓の黒い枠だ。

残りの部屋の半分はリビングスペースになっており、高い天井と天窓によって解放感がある。ソファーとふたり用のダイニングテーブルがあり、ソファーの横の窓からは遠くの山の美しい風景が見える。忙しい日々に追われる都会に住む二人が逃げ込むのにちょうどいいサイズの隠れ家だ。

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休みの日にはゆっくり朝食をとり、思い思いの場所で読書にふける。外には鳥のさえずりや風の音、天窓から流れ込む心地よい風がほおをなでる。読書に飽きたら、きれいな空気を吸いながら、自然の中を散策に出かけるのもいいし、美しい山並みを眺めながらベッドで昼寝も良いかもしれない。このキャビンならば、誰の目を気にすることなく、二人っきりの週末を堪能できること間違いなしだろう。

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Via:
http://smallhousebliss.com/
http://www.adventure-journal.com/
http://www.archdaily.com/
http://www.dezeen.com/
http://www.decorcus.com/
http://www.sotodannetsu.com/

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石井敦子プロフィールアイコン

Writer 石井敦子

世界の小さな住まい方ライター担当。

1970年東京生まれ、鎌倉育ち。幼少から未知の世界を求めて三輪車で近所を徘徊。米国への留学をきっかけに徘徊の規模が世界へと広がる。好奇心旺盛で、異文化への興味は特に強い。お呼びがかかれば、インドの結婚式にも馳せ参じるフットワークの軽さと、虫以外はなんでも食べる食欲がウリ。異国の住民目線の生活を好むため、旅の手段も現地人の家に転がり込む居候型。世界中で家族を増やす計画を実行中。鎌倉在住。好きな言葉「Nothing is useless(人生に無駄な経験なし)」

TW:@azkoishii
HP:Nomad Azko的世界放浪

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