世界の小さな住まい方

家は引き継がなくてもいい、10年で大地に戻る家「Emerald in the Rough」

野原海明プロフィールアイコン | 2015.2.11
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家は大きな買い物だ。もしかしたら、人生でいちばん大きな出費かもしれない。せっかく建てたマイホームは、自分一代で終わるのではなく、子どもたちにも使って欲しいと思うだろう。

しかし、そんな親の想いが、子どもの人生を縛ってしまってはいけない。家を引き継ぐことは、住む場所が限定されるということだ。もし家を建てた時のローンが残っていたら、返済の責任も引き受けなくてはならない。手放すにしても、労力やお金がかかってしまうかもしれない。

建築家のDominic Stevensは、都会のアパートメントを引き払い、アーティストの妻とダブリンの田舎町で5エーカー(約20,234㎡、東京ドームの半分くらい)の土地を格安で手に入れた。彼はそこに、できるだけ地元の材料を使って自分の家を建てた。安価なトウヒ材の外装と、芝生が覆う屋根を持つこの家は、メンテナンスをせず放置すれば、10年ほどで崩壊して大地に戻る。

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人生のステージに合わせて、必要な家の役割は変化する。彼が小さな子どもたちと農園で暮らしたい今は、この家がちょうどいい。子どもたちが成長した後は、この家に住み続けるのも、土に返すのも子どもたちの自由だ。

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先祖代々の財産として引き継ぐものは、家そのものでなくていい。「自分の手で、自分の住まい方に合わせた家を調達できる力を繋いでいく」という生き方もそのひとつなのだ。

Via: dwell.com

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Writer 野原海明

世界の小さな住まい方ライター担当。

のはらみあ。小説家。コンテンツライター、図書館司書、ときどき歌手。呑んべえ。

1984年群馬県生まれ。ちょっと変わった高校、尾瀬高校自然環境科の卒業生。利根村の農家にホームスティをして高校3年間を過ごす。お世話になったのは築100年にもなるという茅葺き屋根の家。かつての味噌蔵を勉強部屋と寝室に改築してもらった。

大学進学のため都内へ引っ越し、都市生活を5年間体験したが、海と山がある暮らしが恋しくなって2009年夏、鎌倉へ移住。小さいけど温かいコミュニティと、自然のある暮らしがやっぱりいい、と思う。

2012年、小説「コメリナ・コムニス」Kindle版を出版。文芸喫茶「まるくす」所属。同人に川村力、田村元、湯田陽子。

FB:mia.nohara
TW:@mianohara
HP:醒メテ猶ヲ彷徨フ海

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