世界の小さな住まい方

幅5メートルの土地に建てられた、スウェーデンの真っ白い家「Townhouse」

Townhouse 01
スウェーデンの古い家々が並ぶ南海岸の町に、床面積75㎡の真っ白な住宅が建てられた。ヨーロッパの街ではよくあるように、周りには古くからある家ばかりで、新しい家を建てる場合はその景観を壊さないようにするのが常だ。「Townhouse」と呼ばれるその白い家は、無駄な装飾がないすっきりした外観なので、古い家々の間にあっても上手く周りに馴染んでいる。それは、良い意味での「Simplicity (簡素さ)」が功を奏した形になったのだろう。

Townhouse 02

長い間空き地だった幅5mしかない小さな土地は、人々に忘れ去られたように昔ながらの家々の間にあった。この幅では、家を建てるにはちょっと狭いかもしれない。しかも、奥まった縦長の土地だったので、手付かずで放置された状態になっていたのだ。

そんな場所に家を建てたい。それを可能にしたのが、ストックホルム近郊に事務所を構えるElding Oscarsonだ。この建築事務所は、Jonas EldingとJohan Oscarsonの2人で成り立っていて、スウェーデンは元より、日本でも建築物を手がけたことのある2人だ。このペアは、建物の大きさにはこだわらず、美術館から小さな個人の家まで幅広く建物を手がける。

Townhouse 03

Elding Oscarsonは、この空き地に家を建てる依頼を受けた。依頼主は、その土地近郊でカフェを経営するカップルだった。依頼主は、カフェのある比較的大きな町ではなく、この小さな町に色々な可能性を見出し、その小さな土地を購入するに至ったそうだ。

小さな土地の周りの家は、家によって高さが違い、屋根や壁の色もまちまちだった。ヨーロッパでは、街によるが、建物の高さと壁の配色が同じであることが多い。しかしこの建物の場合、周りの家の高さなどに良い意味で統一性がないため、依頼主の家も3階建てにすることになった。そのお陰で、床面積75㎡しかない土地を延面積125㎡まで広げることが可能になった。

Townhouse 05

3階建てのTownhouseはオープンフロア方式で、真ん中が3階まで吹き抜けになっている。2階と3階部分の床は、板状の鋼スラブ(板用鋼)でできていて、1階にキッチン、ダイニングスペース、バスルーム、2階に本の置けるライブラリーとリビング、そして3階にはベッドルームと小さなテラスが備え付けられている。
サイドビジネスとしてアートを売買する依頼主カップルの希望で、裏庭に小さなオフィスも備え付けられた。

Townhouse 04

「小さな土地にどうやって家を建てるか」というテーマに沿って建てられたTownhouse。土地が小さいから無理と諦めるのではなく、このTownhouseのように上の空間も大いに利用できるなら、狭い土地でも自分らしい家を建てるのは不可能ではないのだ。

Townhouse 06

Via:
archdaily.com
eldingoscarson.com

  • facebookでシェア
  • ツイート

YADOKARI「未来働き方会議」オープン!

アプティグラフト佳菜プロフィールアイコン

Writer アプティグラフト佳菜

アメリカ在住。現在、アメリカの大学にてジャーナリズムを専攻し、学位取得を目指す。普段大学では、社会問題や法律に関係した記事を中心に執筆。

アメリカに移住してからというもの、アンティーク&ヴィンテージのグラスウェアや小物の収集に明け暮れ、他にも、時間が出来ると布小物を製作したり、写真撮影をしたりと、あちこちに手を広げては時間が足りないのが悩み。

将来は、とにかく日本語と英語でどんな記事でも書けるマルチなジャーナリストになれるよう、日々修行中。

アプティグラフト佳菜の執筆記事一覧 »

▼「未来住まい方会議 by YADOKARI」の購読はFacebookが便利です。