世界の小さな住まい方

”カワイイ”モバイルコテージで暮らしのダウンサイズを実体験!「Music City’s Tiny House」

伊藤 愛プロフィールアイコン | 2015.5.4
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もっとスッキリ暮らしたいけど、どこから手をつければいいのかわからない!頭を抱えるその前に、必要最低限の設備しかない小さなコテージにステイしてみてはいかがでしょう?本格的なダウンサイジングを検討している人には、自分にとって本当に必要な物を見極めるイメージトレーニングにもなりそうです。

アメリカ・テネシー州ナッシュビル。カントリー&ウエスタンの本拠地に、グレーのグラデーションがシックな佇まいを見せる小さなモバイルコテージがあります。
このコテージは当初オーナー夫婦の住まいとして購入されたもの。奨学金や車のローンの支払いを続ける一方で、夢のスモールハウスの建築費用を貯金する間に暮らす、仮の住まいとなるはずでした。しかし残念なことに、彼らの住む地域では基礎のあるタイニーハウスは良くても、車輪のあるモバイルハウスは住居として認められてはいませんでした。

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二人はアメリカに端を発したタイニーハウスムーブメントに影響を受け、タイニーハウスでの暮らしが広く普及すれば、建築が環境へ及ぼす影響を軽減し、限られた空間に住むことで消費への飽くなき欲求が減り、家を失った人たちの住居としての活用も見込まれるなど、現代の社会が抱える問題の解決の一助になると考えていました。
そんな彼らに突き付けられた厳しい現実……。けれども「捨てる神あれば拾う神あり」、30日以上居住しない補助的な住居は、モバイルハウスであっても設置が認可されるという決まりがあることに夫婦は目をつけます。

そこから導き出した答えは、宿泊用のコテージとして貸し出すことで、より多くの人にタイニーハウスでの暮らしを実体感してもらうということ。沢山の人たちにタイニーハウスとは何かを知ってもらい、タイニーハウスの普及を阻害する規制に働きかけ、ムーブメントを大きく拡げるためにも、宿泊用のコテージとして貸し出す方向にシフトチェンジしたのです。

仮住まいとしての当初の目的は果たせなかったものの、Music Cityの名を冠したこのコテージには、今ではAirbnb(世界中のユニークな宿泊施設の予約サイト)で評判を聞きつけた各地のゲストたちが引きも切らず訪れています。その多くはタイニーハウスを実際に体験してみたかった人たちのようです。

今回このモバイルコテージの動画に登場するのは、日本のアニメやディズニーのキャラクターなどに扮し、動画で人気を集めるAlexaさんと姉妹であるGennaさんの不思議系美人双子。「Kawaii(カワイイ)」物が大好きな姉妹によるコテージの紹介は、これまで見てきたタイニーハウスの動画とは一線を画すテンションの高さが必見??です。

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広さ約18㎡のコテージは、一歩中に入ると白を基調にした清潔感溢れる爽やかな内装が印象的。窓にかかる淡い色のファブリックのせいなのか、非日常を過ごすコテージというよりも、まるでお友達の女の子の家にでも招かれているような気取りのなさが、訪れたゲストの心を解きほぐしてくれるようです。

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コテージの両端にはそれぞれクイーンサイズのマットレスが置かれたロフトがあり、入口正面のソファーを引き出せばさらにツインサイズのベッドにもなるので、合計4名での宿泊が可能だそう。キッチン側のロフトに上がるゆるやかな階段の壁には、向きが自在に変えられる液晶テレビも。
どちらのロフトにもそれぞれに照明とスイッチ、コンセントが用意されているので、夜の読書もスマホの充電も心配ありません。

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そしてコテージの左手には、ピカピカに磨かれた木目のカウンターがまぶしい広々としたL字型のキッチンがあります。小さなレンジとコーヒーメーカー、大型のオーブンレンジ、中型の冷蔵庫も完備。コテージの1ブロック先には食料品店があり、自炊する人にはうれしい環境が整っています。

大きなオーブンレンジの横には、オーナーの女性がお気に入りだという奥行きの浅いシェルフが壁付けにあり、そこにマグやお皿などが飾るように収納されています。地震が心配な地域には不向きかもしれませんが、こんなオープンなシェルフなら、たくさんの食器を無駄にすることもありません。普段使いのお気に入りを限られたスペースに飾りつつ収納することで、本当に手元に残しておきたい物は何か、おのずと取捨選択されることでしょう。

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広めのキッチンを背にして向かい側の突き当たりにはコンパクトなバスルームが見えます。左手には汚水が出ないというドライフラッシュトイレ、中央には洗面台、そして右手のシャワールームではスピーカー内蔵のシャワーヘッドでゴキゲンなバスタイムを満喫と、音楽の街ナッシュビルならではのホスピタリティーが感じられます。

このコテージに自分が住むことを想像したら、足りない物はご飯を食べるテーブルくらいでしょうか?18㎡という数字を見ただけでは窮屈なイメージの空間も、こうして見るとそれほどでもないかもと思えてくるから不思議です。自分のライフスタイルとしっかり向き合い、本当に必要な物、大切な物を選び取ることができたなら、こんな小さな家で身軽な暮らしも夢ではないかもしれません。

Via:
musiccitytinyhouse.com
airbnb.jp
youtube.com

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YADOKARI「未来働き方会議」オープン!

伊藤 愛プロフィールアイコン

Writer 伊藤 愛

1975年、北海道羊蹄山麓の雪深い町に生まれる。
半ミニマリスト的生活を送る中で小さな家に興味を抱く。
元々美しい家やインテリアが三度の飯よりも好き。

学生時代訪れたイギリスで古い建築が市井の人々の生活の場として機能していることに感銘を受ける。
そのノリで札幌市郊外の中古住宅に住み、真夜中に突如思いつきで家のペイントを始める「ゲリラ的DIY」を敢行するも、
往々にしてあまりに微妙過ぎて家族にも気付かれていない。

そんな生活から一変、降って湧いた引っ越しで持ち家や車を手放すと、人生一度きりという言葉がリアルに迫ってきた。
今では美しい風景を求めて旅に出たいとウズウズする毎日。

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