世界中から注目されてしまった、“ひみつ”のツリーハウス「Hemloft」

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小さいとき、両親に内緒で秘密基地をつくったことがあるのは、わたしだけではないと思います。そんな幼い時の遊び心を、大人になって実現してしまった人がいます。

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ひみつのツリーハウスを作ってしまった人は、カナダの西に住むジョエルさんは、26歳の若さでIT職から大工業に転職します。ジョエルさんはその職場で出会った同僚からアウトドアの楽しさを知り、人生感が変わりました。そしていつの日か、もっと自然の中や森の中で過ごしたいと考えたことが、ツリーハウスが生まれるきっかけになったようです。

その時タイミングよく、建築学校を卒業したばかりの友達が、卵型のツリーハウスをデザインしてくれました。これを機にジョエルさんはツリーハウスを建てるために理想の場所を探し、国が所有する王室御料地をその場所に選びました。

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ツリーハウスの建設は、想像をこえる困難なものでした。建築予定地は森の奥深くにあり、重機器を持ち込むことできません。そのため、作業のために何度も木を登り降りしなければならなかったのです。時には、熊と遭遇して、ひやっとしたこともありました。冬は雪が深くなるため、作業をストップしなければならず、予定以上に時間を費やすことにもなってしまったのです。

お金も底をつき始めていました。困ったジュエルさんは、ネットで無料のリサイクル建材を探し、ツリーハウスをやっと完成させることができたのです。それからツリーハウスは、だれからも見つかることなく、ジュエルさんとその仲間だけの、ひみつのツリーハウスとして、3年間存在しつづけたのです。

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ある日、友達からのすすめで、ツリーハウスがデザインのWEBマガジン「dwell Magazine」に紹介されることになりました。それを機に、ひみつだったはずのツリーハウスは、世界的に注目されてしまうことになってしまいました。

ジョエルさんが建てた土地では、ツリーハウスは違法な建造物でした、そのため合法的になるよう模索してみましたが、方法はみつからず、ネットで引っ越し先を一般募集したところ世界中から申し込みが殺到し、その数は200を超えたそうです。

数多くの応募からジュエルさんが選んだのは、ツリーハウスが建っていた森に似ているところ。ひみつで建てられた「Hemloft」ツリーハウスは、多くの人が行き交う、ハイキング小屋として生まれかわることになったのです。

<文=Naoko Jokoji>

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