お気に入りの場所で働く!場所に捉われない新しい働き方「サテライトオフィス」

holidays02
日本において一般的にいわれる年間休日は120日程度。一年の中の約1/3を占め、更に人生のスパンで考えても、やはり休日はおおよそ1/3になると考えられる。

“人生の1/3の時間 = 休日”

これは、なかなかの存在感。ここでは、人生において大きな存在である“休日”にまつわる情報を世界中からかき集め、我々日本人が、休日という“自分らしく過ごせる時間”をどう捉え、過ごしているのかを少し向き合ってみたいと考えています。時は21世紀、個が尊重され、情報は世界中から飛び込んでくる時代。日本というスケールに収まる必要はなく、これまでの日本の休日という概念に捉われる必要もない。“家族との休日”、“恋人との休日”、“仲間との休日”、想像している以上に私たちは自由な時代にいる事に気付き、自分らしい休日のライフスタイルに拘ってみてはいかがでしょうか。

Holiday is your life.

ここで発信する情報は、読んで楽しかったというinputに留まらず、自分らしく過ごせる休日のヒントを見つけ出し、何か行動をおこすoutputのきっかけになることを願っています。

via:Tokushima Working Style

何でもある代わりに何かと制約やストレスも多い都心での働き方。それらとおさらばして、もっと自由に働きたいという方は多いのではないでしょうか。近年、そんな方々の希望に合った、場所に捉われない自由な働き方「サテライトオフィス」を採用する会社が増えています。

サテライトオフィスとは、本社機能がある場所から離れた場所・地方に支社を作ることを言います。第二・第三の都市でエリアカバーのためにつくられる支社とちがい、働く人のワークライフバランスを尊重してつくられます。本拠地と支社の関係性が、地球と衛生の関係性に似ているということからサテライト(衛生)オフィス(仕事場)と言われるようになりました。大抵のサテライトオフィスは休日不動産に載っているような、都会の喧騒から離れた一軒家やオフィススペースが採用されることが多く、豊かな暮らしをしやすいというのが特長です。

サテライトオフィスでの働き方

「地方で働く」と聞くと、流行や最先端から離れてしまうと思う方も多いと思います。しかし、近年のWi-fiやクラウドなどのIT技術の進化により、どんな場所でも本社と同じような環境で働くことができるようになりました。最先端の技術やサービスを提供する会社が実は山間や田んぼの真ん中にあるということも珍しくありません。会社としては都市部に比べ賃料は安く、地方の人材発掘も可能なため、積極的にサテライトオフィスを構えようとする会社が増えつつあります。都市部の人材は優秀ですが競争率が高いので、地方で探すというのも得策かもしれませんね。また、「会社機能のバックアップ」という役割もあります。震災に見舞われた際など、サテライトオフィスがあれば迅速な対応が可能となります。

勤務中は基本的にスカイプなどの映像通信でオフィス同士を繋げているようで、タイムラグもなく業務ができるようです。

via:Tokushima Working Style

サテライトオフィスの魅力

朝晩の憂鬱な通勤、人の混雑、排気ガス、難しい人間関係など…挙げればキリがない都市部での働きですが、サテライトオフィスであればそのほとんどを解消してくれます。ノマドワークというPCさえあればどこでも働けるスタイルとは違い、基本的には企業に属していることとなります。安定した職を持ちながら、地方の自然豊かな場所に暮らす。しかし都心とほとんど変わらない仕事ができる。豊かさと刺激をバランス良く持ちたいという方にはぴったりの働き方ですよね。また家賃が比較的安いためオフィスの近くに自宅を持つ方が多いようです。その分、自分の時間を大切にすることができますし、自然豊かな土地であれば何より野菜やお肉、お魚などが美味しいことでしょう!ご近所付き合いも増え、その土地の料理を届けてくれる、何てこともあるかもしれませんね。

世界・日本のサテライトオフィス事情

実はこのサテライトオフィスとは日本発祥の和製英語で、海外ではよく「テレワーク」などと呼ばれています。テレワーク自体は在宅ワークなど様々な働き方の総称ですので、その中にサテライトオフィスも含まれているというイメージです。海外の歴史は1970年頃と言われており、自動車増加がその背景にあります。その頃は石油危機などのエネルギー問題が重なっており、マイカー通勤が問題視されるようになっていました。それを解消するために、本社に通わず自宅近くの職場で働くというワークスタイルが生まれました。その後、地方経済の活性化や雇用の拡大などが重要視されるようになり、それに合う働き方としてサテライトオフィスがより注目されるようになりました。

現在ではインフラ整備の進んだアメリカやヨーロッパを初めとする先進国のスタンダードな働き方として定着しつつあります。その中でもアメリカが頭一つ出ており、大企業も採用するほどで、特許庁やニューヨーク連銀などが地方に支社を置いています。一般の中小企業でも自然豊かな場所でのオフィス利用が増えており、今後も世界的にサテライトオフィスの需要は高まりそうです。

Via:satelliteoffice.de

日本でのサテライトオフィス発祥は1988年に埼玉県志木市に支店を設けたビジネスセンターと言われています。NTTグループやリクルートなど名だたる大企業がサテライトオフィスの理念に賛同し、志木市に支店を設けたと言います。

現在、サテライトオフィスとして注目されているのが徳島県。「徳島サテライトプロジェクト」と名付け、県をあげてサテライトオフィスを誘致しています。インフラ整備も積極的に進めており、中でも神山町という山間の町は人口1万人に満たないにもかかわらず、いくつものIT企業がサテライトオフィスが設置されています。

via: Satellite Workspace Centers

徳島県神山町の縫製工場を改修しNPO法人グリーンバレーとバスアーキテクツが2010年から共同で行っている、空家再生プロジェクト「空家町屋」の取り組みから生まれたサテライトオフィス「神山バレーサテライトオフィスコンプレックス」も大変興味深いです。”都心部から相次いで神山町内にサテライトオフィスを構えているIT企業を中心として、映像、デザイン関連の企業、個人事業者、アーティストなどに利用される予定で、異なる業種・才能を持った企業や個人そして地域の住民が交流を行ない、メイドイン神山のビジネス・商品を生む拠点として利用されることを期待されている”とのことです。(詳細はこちら

Via:神山バレーサテライトオフィスコンプレックス/ART and ARCHITECTURE REVIEW / photo:樋泉聡子/NPO法人グリーンバレー

2014年7月に総務省が発表したデータによれば、日本全国の空き家は820万戸になると言われています。最近は休日不動産にあるような自然豊かな空き家も増えてきており、サテライトオフィスを探す人にとっては嬉しい傾向にあります。

もちろんサテライトオフィスを設置するには大変な側面も沢山あります。社内規定の整理や引越し、人員調整など時間がかかるかもしれません。しかし、仕事というものは1日の大半を占めるものですから、なるべく自由に働きたいものですよね。お気に入りの土地の空き物件を見つけたら、新しく自社のサテライトオフィスに…など、まずは想像を膨らませてみてはいかがでしょうか。

自分自身の為になりながら、会社や地方の活性化にも役立つこの新しい働き方は、今後よりスタンダードなものとなっていくかもしれません。

Via:
Satellite Workspace Centers
satelliteoffice.de
tokushima-workingstyles.com
ART and ARCHITECTURE REVIEW

1456920616Zs4v83ekHfRVSX71456920615