マーク・ベリーマンは少し働いて次の場所に移り、またそこで少し働き……という渡り鳥のような生活を望んでいた。最終的には、ニューヨークで根をはり、落ち着くことを決めた。

“Hemmelig Rom”と名付けられたこの建物は、ノルウェー語でシークレットルームという意味だ。ゲストハウスとして、オーナーの読書室として、スタジオ・パドロンという会社が手がけた。

二次使用の木材で作られたというこの建物。外の壁は黒い木の材木を縦に貼り付けている。黒く小さなこの外見は真っ白な雪に生えるせいか、また同じような周りの木の色に溶け込むせいか、魅力的かつミステリアスな雰囲気を出している。

森の中に静かに立つ伝統的木造建築。その研ぎ澄まされた、佇まいは日本の心そのものだ。

しかしここはアメリカのニューヨーク。近辺のロングレイクと呼ばれる大きな湖の脇に一風変わった、目を引くツリーハウスがある。スイス人のニルス・ルデオウィスキ氏の創作意欲によって建てられた。彼の作る建築は美しい自然が周りにあることを想定しつつ、モダンな生活がおくれるように設計されていることで有名だ。

物を書くこと、描くことはパラレルな想像世界を作る活動であり、孤独が必要なときに無限の選択肢を作りだす活動だ。限りない想像空間に没入するためには、そのための場所も必要になってくる。

アレッサンドロ・オーシニ とニック・ロゼボロという2人のデザイナーが、ニューヨーク・ブルックリンのある青々と茂った庭先の小さなスペースに物書き小屋を作った。

フランスのスキーリゾート、Flaineには特徴的なファサードを持つビジターセンターがある。このファサードのデザインは、この地から遠く離れたニューヨークの有名な建築と関わりがあった。

今からおよそ70年前に画家ピエト・モンドリアンはニューヨークを抽象化してみせたが、21世紀の都会は相変わらず具象なもので満ちている。しかし、ある一定の価値を得て市場に流通し経済を動かすどんな事物も、やがて役目を終えると、その多くはゴミという一概念に吸収されることになる。