「絶対に必要」から逃れる。リビングコストを減らす、自分の快適さのためのシェア
「ひと月生きていくのに、いくら必要ですか?」こんな問いを投げかけられて、すぐに答えられる人は少ないだろう。多くの人が「ひと月にどれだけの収入を得ているか」に注目し、「ひと月でどれだけ多く稼ぐか」を重視する一方で、「月にいくら支払っているか」はあまり気にかけない傾向にあるからだ。
月々の収入を増やすのは簡単ではないが、支出の見直しなら今すぐできる。コツは、「これは絶対に必要という思い込み」から逃れることだ。
その車、本当に必要?
私は地方在住者の一人で、「ここに住む以上車がないと生きていけない」と思っていた。とはいえ、車はとにかくお金がかかる。車両そのものの固定費に加え、走った分だけのガソリン代、車検代、自動車税、時には修理費などの維持費がかかる。「でも、これは必要なお金だから」そう自分に言い聞かせて、社会人になってから丸3年、月々4万円ほど支払っていた。
今の私は、月に2万円ほどしか払っていない。なぜなら、同居している祖母と車をシェアし、すべての費用を折半しているからだ。
在宅勤務の私と、たまに野菜を卸しに行ったり、温泉に行く祖母。スケジュールさえ合わせれば、1台の車で事足りる。この事実に気づいてから、私は車を売却し、戻ってきた保険金と、高齢者に対して市が出している補助金を使って、かわいいサポカーを購入した。祖母と周囲の安全を強化した上で、お互いの支出も減る。ウィンウィンな固定費削減だ。
「絶対に必要という思い込み」から逃れること
私が車を手放さなかった理由、それは「田舎に住むのだから、1人1台は車が必要」「車代は固定費だから必要」という思い込みが原因だった。もちろん、通勤にマイカーが必要な人に、同じように車を手放すようすすめることはできない。大切なのは、「これは絶対に必要」という思い込みから逃れることだ。
一人暮らしをしている人なら、家賃と言う固定費を「今のスペース、今の場所に住まう意味」から考え直すのも手だろう。小さいけれど、もっとスーパーに近くて暮らしやすい部屋や、複数人で暮らして費用を抑えられるシェアハウス、実家に戻って家にお金を入れるというのも選択肢に入る。まずは、「今の自分にはこの家が必要なんだ」という思い込みから逃れ、さまざまな可能性を捉えなおしてみることだ。
そのほか、毎月定期的にかかるお金を固定費と捉えてみるのも面白い。例えば、教養のため定期的にビジネス本を購入している場合、図書館で閲覧したり、勤め先の書類購入申請を通してみたりと、やり方を変えれば「シェア」で間に合うものは意外とある。カーシェアを利用したり、公共交通機関で移動をカバーできないか考えてみるのもひとつの手だ。
お金がかかるから即やめよう、と思うのではなく、他に手段はないかな?と捉えなおすのが、リビングコストを減らすコツだと言える。
他人からどう見えるかより、自分が快適かどうか
人の評判やステータスを気にしていると、ついつい忘れてしまうこと。それは、大切なのは、他人からどう見えるかより、自分が快適かどうかである、ということだ。
「車をシェアした方が金銭的にラク」この考えは、固定費だから必要という思い込みを抱えたままでは出てこなかったものだ。支出を見直す際には、他の何かで代替できないか、自分のライフスタイルに合っているか、誰かの目線を気にしての支出ではないかを見るようにすると、思考の転換のヒントになる。固定費というラベリングがされていても、コストダウンの鍵になるかもしれないという考えは、頭の隅に置いておくといつか役立つ日が来るかもしれない。
参考サイト:
Mum’s Money.”Cheapest Way to Live: 15 Ways to Live Cheap in 2023″
https://mumsmoney.com/what-is-the-cheapest-way-to-live/
NOHMISO.COM.”年間100万円の生活費の節約!固定費を極限まで削減してみよう。”
https://nohmiso.com/category/super-saving-money/fixed-cost-saving/