都市の未利用地を活用。ロサンゼルスのタイニーホームビレッジがホームレス問題解決の新モデルに

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ロサンゼルスのノースハリウッドに位置する「Whitsett West Tiny Home Village(ウィットセット・ウエスト・タイニーホーム・ビレッジ)」は、ホームレス問題に取り組む新たなモデルとして注目を集めている。このプロジェクトは、都市の未利用地を活用してホームレスの人々に一時的な住居を提供するものだ。狭い土地を最大限に活用し、150人の住民を収容可能な77ユニットで構成されたこの村は、単なる住居の提供を超えたデザインの可能性を示している。

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ウィットセット・ウエストの設計は、建築とデザインが持つ治癒力を強調している。8フィート×8フィート(約2.4m四方)の各ユニットは、現場で迅速に組み立てられる仕組みで、白を基調としたユニットには、鮮やかな色彩が施され、視覚的な楽しさと安心感を与えている。また、村の配置には工夫が凝らされており、各ユニットは共用スペースを中心に配置され、住民同士の交流を促進。さらに、高速道路の騒音を遮断するための防音壁が設置されるなど、住民の快適性を徹底的に考慮した設計がなされている。これにより、村全体が「ただの一時的な住まい」ではなく、住民にとって安心できる拠点となっているのだ。

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ウィットセット・ウエストは単なる住宅提供ではなく、包括的な支援を行う社会的インフラとして機能する。電気や下水、給水などの基本インフラが整備されているのはもちろんのこと、衛生設備や共用の食事エリア、収納スペースなども完備され、ホームレスの人々が人間らしい生活を取り戻す第一歩を支えている。
さらに、市や非営利団体と連携し、住民が恒久的な住居を見つけるための支援も行う。これまでの事例では、タイニーホームビレッジの住民の約3分の1が恒久的な住まいを確保することに成功しており、その効果が実証されている。

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このプロジェクトは、都市の未利用地を再活用する優れたモデルケースでもある。ロサンゼルス市との4回目のコラボレーションとなるウィットセット・ウエストは、過去7カ月間で建設された3つのタイニーホームビレッジに続く成功例であり、さらに8つのビレッジの建設が計画されているという。こうした取り組みは、建築が単に空間を作るだけでなく、社会問題を解決する手段となり得ることを示している。

Whitsett West Tiny Home Villageは、建築とデザインの視点からホームレス問題にアプローチした成功例だ。住民にとって魅力的な居住空間を提供するだけでなく、コミュニティ形成を促進し、社会全体が問題解決に向けて協力するきっかけを作っている。デザインが人々の生活を豊かにし、社会全体にポジティブな影響を与える姿勢を体現するこの小さな村は、現代建築の新たな指針となるに違いない。

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