The Cubeは、アメリカ・メイン州の設計事務所Elliott Architectsが手がけた、在宅ワークのための小屋だ。林床から持ち上げられた金属の箱が、木々のあいだにふわりと浮かんでいる。
設計に携わった建築家Corey Papadopoliは、この箱を「謎」のように見えると語る。いったいこれは何なのか。そう問いかけたくなる佇まいこそが、この仕事場のいちばんの個性なのだろう。
別の惑星から降りてきたような箱
はじめて目にしたとき、多くの人は戸惑うかもしれない。森の中に、金属の外皮をまとった小さな箱がぽつんと浮いているのだから。
Papadopoliの言葉を借りれば、それはまるで別の惑星から落とされてきた構造物のようだ。地球のものとは思えない肌をまとい、周囲の木々とはまったく異なる質感で、そこに在る。
けれど、その異質さは森を乱すものではない。地面から離れて建つことで、足もとの林床はそのまま残される。箱は森に割り込むのではなく、木々のあいだに少しだけ場所を借りているように見える。
木々のあいだに持ち上げた仕事の小屋
The Cubeが担うのは、在宅ワークのための場所だ。家で働くことが当たり前になった今、住まいの中に仕事の居場所をどうつくるかは、多くの人にとって切実な問いになっている。
同じ屋根の下で働いていると、仕事と暮らしの境目はどうしても曖昧になる。そこで、家から少し離れた森の中に、ひとつの箱を置く。それだけで、朝の数歩が小さな通勤に変わる。
地面から持ち上げられた小屋は、日常からほんの少し浮いた場所でもある。枝葉の高さに身を置いて机に向かう時間は、きっといつもの仕事とは違う手触りをもつだろう。
オフィスでの、ただのいつもの一日。そんな言葉からいちばん遠いところにある仕事場かもしれない。
謎めいた姿が問いかけるもの
The Cubeの魅力は、機能だけでは語りきれないところにある。何なのかすぐにはわからない。その余白が、見る人の想像をかき立てる。
働く場所は、効率よく作業できればそれでいい。そう考えることもできる。けれど、少し不思議で、少しわくわくする場所で働くことが、仕事そのものを変えていくこともあるはずだ。
森と金属の箱。まったく違うものが並ぶことで、かえって互いの存在が際立つ。木々の揺らぎや光の移ろいも、この箱があることで、よりくっきりと感じられるのではないだろうか。
小さな小屋をひとつ持つことは、暮らしの中にもうひとつの居場所を持つことだ。家でも職場でもない、その中間にある場所が、働き方に新しい余白をくれる。
日本にも、庭の片隅に離れや書斎を設けて、季節の気配を感じながら過ごす文化がある。森に浮かぶThe Cubeは、その感覚をまったく新しいかたちで思い出させてくれる。
The Cubeのデータ
- 物件名:The Cube
- 設計:Elliott Architects(Corey Papadopoli)
- 国:アメリカ
- 地域:メイン州
The Cubeのよくある質問
Q. The Cubeはどこにある?
A. アメリカ・メイン州の森の中に建っている。
Q. The Cubeを設計したのは誰?
A. メイン州の設計事務所Elliott Architectsで、建築家Corey Papadopoliがこの建物について語っている。
Q. The Cubeは何のための小屋?
A. 在宅ワーク(WFH)のためのスペースとしてつくられた。
via: https://www.dwell.com/article/the-cube-elliott-architects-backyard-office-work-from-home-731dae60
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