The MoDは、MoD-Dwellingと姉妹会社のEB Designが長い時間をかけてつくり上げ、アメリカ・カリフォルニア州コスタメサで売りに出されているトレーラーハウスだ。広さは144平方フィート、全長18フィート。無垢のチーク材の木工と三方のガラス、1,280ワットの太陽光発電で、ひとつの部屋を包み込んでいる。
この広さの小さな家は、たいてい何かを諦めることでできている。けれどThe MoDは逆で、ひとつのことを徹底して丁寧につくる方を選んだ。ロフトも階段もない一室が、庭のスタジオにも、客間にも、仕事場にもなる。
三方のガラスで庭を借りるトレーラーハウス
外壁は風合いの出たシダー材。その内側はアルミのフレームに構造用断熱パネルを組み合わせたもので、一般的な木造の小さな家より軽く、しなやかに強い。総重量は5,439ポンドで、Big Texの二軸のスチール製トレーラーに載っている。
軽い構造が可能にしたのは、たっぷりのガラスだ。屋根のすぐ下には高窓がぐるりと一周し、前方の角は枠をほとんど感じさせない窓の壁になっている。
壁に囲まれた144平方フィートは押し入れのように感じられるかもしれない。けれど壁が窓ならば、その向こうの庭まで部屋の一部として借りられる。ここでは窓は飾りではなく、設計の核心なのだ。
極めつけは、デイベッドの上で跳ね上げるように開く大きなリバース・オーニング・ウィンドウ。前壁がまるごと開いた額縁になり、池のほとりやぶどう畑に置けば、部屋は屋根のあるポーチへと姿を変える。閉じたいときは、あっという間に元に戻せる。
デイベッドを軸に、一室を使い分ける
間取りの中心は、マージャンスタイルのデイベッドだ。オーガニックのラテックスマットレスを載せ、ソファにも客用ベッドにも、ふだんのベッドにもなる。
造り付けなので、その下はまるごと収納になる。服や靴を飲み込む幅いっぱいの引き出しがあり、ロフトなしで浴室とキッチンと寝室を収められたのは、この判断があってこそだ。
本格的なキッチンはあえて置いていない。代わりにマリン用の冷蔵引き出し、IHコンロ、ステンレスのシンク、引き出し式のパントリー、ワインラック、スパイスラックをぎゅっと詰めた。IHコンロは引き出しの中にあり、料理のときだけ引き出して、しまえば天板はまた机に戻る。シンクにはぴたりと収まるチークのまな板があり、蓋をすれば作業台になる。
浴室はチークの扉の奥にあるコンパクトなウェットルーム。床はステンレスの排水パンの上にチークのすのこを敷いた、船づくりの手法だ。55インチのテレビは電動リフトで昇降し、絵を映してシェードを下ろせば、部屋は静かな書斎のような表情になる。
チークの手仕事とオフグリッドの備え
いちばん手間と費用がかけられたのは木工だ。無垢のチーク材に日本の継ぎ手と蟻組みの引き出し。仕上げはウレタン塗装ではなく植物性のオイルで、剥がして塗り直すのではなく、手で塗り重ねて育てていける。
天板にはバイオ素材のリノリウム、床にはコルクタイルを選んだ。コルクは足ざわりが温かく、トレーラーハウスが受けやすい温度の変化にもなじむ。
電気まわりは本格的だ。1,280ワットの単結晶太陽光パネルにVictronの充電コントローラーとインバーターをつなぎ、必要なときは外部電源にも接続できる。Starlinkのマウントとモデムもすでに取り付けてある。
MoD-Dwellingの本業は、カリフォルニアで基礎の上に建つ大きな工場生産住宅だ。この動くスタジオはカタログの中では異色で、量産品というより思想を形にした一棟に近い。長い歳月と400枚の写真をかけてつくられ、まだ一度も寝泊まりされていない。
広さを足すのではなく、ひとつの部屋の精度を上げていく。The MoDは、小さく住むことのもうひとつの答え方を見せてくれる。
布団を上げれば寝間が客間になるように、時間に合わせて役割を変える一室。日本の継ぎ手で組まれたこのトレーラーハウスの佇まいは、限られた空間を丁寧に使ってきた私たちの暮らしの感覚にも、どこか通じている。
The MoDのデータ
- 物件名:The MoD
- ビルダー:MoD-Dwelling and EB Design
- 設計:EB Design
- 国:アメリカ
- 地域:カリフォルニア州コスタメサ
- 面積:144平方フィート
- サイズ:18フィート
- 価格:$124,500(元価格 $148,500)
- 写真:MoD-Dwelling and EB Design
The MoDのよくある質問
Q. The MoDの広さは?
A. 144平方フィートで、全長18フィートのトレーラーハウスだ。ロフトや階段はなく、一室で構成されている。
Q. The MoDの価格は?
A. カリフォルニア州コスタメサで$124,500で売りに出されている。元の価格は$148,500だった。
Q. The MoDはどこのビルダーがつくった?
A. MoD-Dwellingと姉妹会社のEB Designが、長い時間をかけてつくった。
via: https://tinyhousetalk.com/mod-dwelling-teak-off-grid-studio-mobile-adu
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