外と内、相対的な関係が形をつくる「Allndale House」

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Allandale Houseは、「A」の文字を押し出したような形をした一軒家です。この家のオーナーは、ちょっと風変わりな鑑定家とその家族。なにが風変わりかというと、彼女が持つコレクションの種類。それらは、他に類を見ないくらい多岐に渡っています。ワイン、世界にたった数冊しか存在しない本、鳥のぬいぐるみ、ヘラジカの剥製……などなど、たくさんの大事なモノ達が、この家に所狭しとディスプレイされているのです。

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この家は、よく見ると3つの部分に分けることができます。西側に位置する部分には、図書館、ワインセラー、ガレージがあります。中央の一番ワイドな部分には、ベッドルームとバスルームの2つのフロアがあります。そして、東側に位置する部分には、リビング、キッチン、ダイニングエリアがあります。

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このA型の外形は、内装のラインにダイレクトに影響を与えています。壁が急な角度になることで、床と接するところにいくらかの厚みが必要になり、その厚みを利用して本棚ができています。今まで、ただ図面上で黒く塗りつぶされるだけだった壁厚の部分が、巧く収納へと活用されています。

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様々なことが計算され尽くしたこの家ですが、もちろん、最初からこの形だったわけではありません。3つのセグメントの相対的な方向や回転幅、それぞれのセグメントの幅、三角形の頂点の位置等の要素のあらゆる可能性が試され、最終的に全てのバランスがとれたのが、この形だったのです。

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このように、外形と内装のライン、そして収納との相互的な関係が随所に現れ、巧く組み合わされたこの家。全てが絶妙なバランスの上でなりたっているこの家も、オーナーにとっては、コレクションの一つだといえるのかもしれません。

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Via:
arthitectural.com
wojr.org