家があると笑顔になれる。誰もが手に入れられる、低コストで持続可能な家「framework project」

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カンボジアにおいて、framework projectというプロジェクトがスタートしました。高価な家を手に入れられない人々のため、災害等あらゆるものから身を守ることのできるシェルターを提供する、という主旨のプロジェクトです。

このプロジェクトでは、一番低価格なもので$2500(約31万円 2015年7月現在)から家を買うことができます。しかも、安いからといって、全く同じものが建ち並んでいるわけでもなく、それぞれに個性がある家です。使える素材に限りはありますが、壁の素材や色、窓やドアの位置など、その家族の暮らし方に合わせて、設計を変えることができます。

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この家、シンプルですが、少し変わった形をしています。これは単にデザイン性を高めるためだけではなく、ちゃんとした理由があります。まず、どの家も2階部分に玄関がありますが、これは洪水に備えるため。カンボジアには雨季と乾季があり、雨季の降雨量はかなりのものです。万が一洪水しても、家族に危険がおよばないように、部屋は2階に位置しています。

また、屋根に段差がついていますが、これは家の中に風を通すための工夫です。空調設備はありませんが、天井近くに通気口を設けることで、家の中を風が循環するようにしています。電気に頼らなくても部屋を快適な状態に保てるように工夫が施されています。

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このプロジェクトには、生長が速く木よりも手に入れやすい竹や、地場の土を使ったレンガ等が使用されています。これらはみんなローカルなもの。これらの素材の選定も、持続可能な家を作るための工夫です。また、この産業がずっと伸び、続いていくための工夫として、人への教育も挙げられます。このプロジェクトでは、工場などで作るものは最低限にとどめ、なるべく現地で作業し、現地の人へ技術を教えています。こうすることで、人が育ち、家が建つだけではなく地域全体が豊かになっていくのです。

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家を作ることで、そこに住む家族を笑顔にし、人を育て、ものを育て、地域全体を豊かにしていこうというこのプロジェクト。地域間でのつながりも増え、地域として、コミュニティとして成長していく様子は、これからの街づくりのヒントになるのかもしれません。

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