【海外事例】携帯はオフに。大自然のオフグリッドトレーラー「CABN」で自分をリチャージ
「自然の中で完全にオフラインに。体内時計のリズムに戻りましょう」。
短い滞在のリトリートで、メールやSNSを忘れる“デジタルデトックス”を提唱するのは、南オーストラリアのトレーラーハウス「CABN」。都市生活の“末期的な忙しさ”からスローダウンして、ただ生きていることを実感できる宿泊施設だ。
トレーラーハウスの中で、人生をリチャージ
人と比較しない、成功へこだわらない、余計なことを考えない。幸せを体感するために必要なこれらのことを日常の環境の中ではなかなか難しい。しかし、携帯をオフにして、大自然の孤立した世界に少しの間滞在すれば、人生をリチャージできるだろう。アデレード・ヒルズの大自然に囲まれた森の中のトレーラーハウスCABNは、こうしたオフラインで暮らしをリセットする機会を提供している。
創業者の母親の名前から「Jude」と名付けられた最初のCABNは、180エーカー(73万平方メートル)の広大な灌木林に囲まれた、息をのむような景観の自然保護公園に隣接している。アデレードから車でわずか25分ほどの丘陵のロケーションには、森と小川や滝があり、ウォーキングトレイルやバードウォッチングが楽しめる。近隣の歴史の古いワイナリー探訪もよいけれど、野生のカンガルーやコアラとの出会いの方がここではお薦めだ。
ダウンサイジングされた快適なトレーラーハウス
15平方メートルの広さのCABNは、静けさにフォーカスを置いたカスタムデザインのトレーラーハウス。完全オフグリッドで、持続可能な環境にやさしい仕様が特徴だ。周りに人家のない孤立した環境に置かれて、ゲストは自然と本当につながっていることを実感できるという。生活のダウンサイジングを考えている人や、週末だけでもライフスタイルを変えたい人にとって理想的な逃避の場所となるだろう。
CABNの哲学は、「環境に影響を残さずに生きる」。キャビンには、太陽光発電のほか雨水の貯水タンクが備えられており、建築、食材、薪など、可能な限り地産の材料が利用されているという。
北欧デザインからインスパイアされたコンパクトな構造は、天然木材で作られている。内部にはリラックスできるミニマルなインテリアが設えてあり、快適な空間を手助けしている。
Judeはロフトのキングサイズのベッドで2名が宿泊でき、ヒーター、2バーナーのキッチンストーブ、フルサイズのシンク、電子レンジとミニ冷蔵庫があり、バスルームにはシャワーとコンポストトイレが付いている。フロントのデイベッドを利用すれば、2名の追加ゲストも寝ることができるそうだ。
人間の本質的な豊かさを見つめなおす
「現代生活のどこかで、私たちは自分自身にとってもっとも重要な、環境とその中の人々との触れ合いを失ってしまいました。現実の世界での出会いよりも、ソーシャルメディアでの軽口に慣れ親しんだ社会によって、人間の本質的な交流の本能が弱められています」とCABNのクリエイター、マイケル・ランプレルは述べた。
「CABNは“末期的な忙しさ”を遮断する手段です。短期滞在のリトリートで、自分自身のバッテリーをリチャージする。オンラインの呪縛から切り離されてデジタルデトックスを行うことで、あなたを幸せにするものに再接続することができるのです」。
「CABNの購入層は、少人数のファミリーだけでなく、退職者や友人グループ、孤独を求めて1人で来る人など多様です。ただ圧倒的に多いのは、本当のエスケープとユニークな体験を探しているカップルですね」。
「子供時代のアウトドアでの幸せな思い出が、物事よりもお互いを愛するように人々を導くCABNにつながっています。少しの休息の間でも逃避することができれば、自分をリチャージするには十分なはずです」。
CABNは愛犬ゲストも歓迎のドッグフレンドリー。ただしリードにつないでおくことは忘れないように。アデレード・ヒルズの森は迷子を探すには広すぎますから。